[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 修造に依頼を申し込んでくるのは、ほとんどが女だった。
 当初は、彼自身が意外に思ったものだ。だが、今の彼の結論は違っていた。
 素人であっても、人を殺すことは容易なのだ。驚くほどに。ついカッとなった――それだけでも、簡単に命は奪える。ただ、決定的に違うのは、そこに存在する男女差と、事後に関すること。先ほどのような感情的な言葉は、大抵男から聞かれるものだ。男にはどこか、最終的に腕力という武器がある、という自負があるような気がしてならない。結果的に、コロシそのものには成功している。だが同時に、そんな風だからこそ、紙面を飾ることにもなる。計画性がないのだから、当たり前だ。それが同時に、男の浅はかさを証明しているとも言える。
 本当に殺人を成功させたい――あわよくば、その罪からも免れたい――と思うのであれば、自分のような人間を頼るのが賢明なのだ。仕事がうまく運べば、手を汚さずに相手を消し、自分が裁かれることもないのだから。
 そこで、女だ。
 やはり一般的に言って、女より男の腕力が優れていることは否めない。彼女たち自身も、おそらくそれを自覚しているのだろう。例えば、力で男に劣る女が、男を本気で殺したいと思ったとしたら……? そんな彼女たちが、その先にある罰にまで目を向けたとしたら……?
 結局、女のほうがしたたかで狡猾だというところなのだろう。彼女たちは、頭がいい。
 皮肉めいた笑みを口元に湛えた後、彼はタバコを灰皿に押し付けた。火が消えると同時に、それまで俯いたままだった星井麻耶が、ふと顔を上げる。
「はい。あの……」
 その一言を機に、彼女は再び口を噤む。もちろん修造は、こういった依頼者が饒舌に内容を語ることが少ないことも承知していた。彼女の気持ちを落ち着けようと、修造は二、三の世間話をもちかける。しかし、彼女がその話題に乗ってくることはなかった。
 しばらくするとウェイトレスがアイスティーを運んできた。ナプキンを敷き、その上にグラスを乗せて彼女に差し出す。彼女はそれに口をつけると、ホッと息を吐いた。少し落ち着いたのか、麻耶は再びじっと修造の目を見る。その瞳は真剣そのものだった。冷たさと温かさが調和したような魅惑的な眼光。修造はつい目を逸らし、再度タバコに火をつける。
 彼女が決心したように口を開く。

「……私を、殺してくださいませんでしょうか」

 修造の手からタバコがコトリと落ちた。
「え?」
 彼女はなおも繰り返す。
「私を、殺していただきたいんです」

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