[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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「ご注文はお決まりでしょうか?」
 包み込むような柔らかい声だった。男は仕草こそ冷静さを保っていたが、突然呼びかけられたことで、内心は動揺していた。声をかけられて初めて、新聞から目を離す。慌ててその新聞を無雑作に折り曲げると、ようやくメニューに目を通す。
「これは失礼。えぇ、と……」
「まだのようでしたら、後ほどお伺いしますが」
「いえ。大丈夫です。……アイスコーヒーを」
「アイスコーヒーおひとつ。以上でよろしいでしょうか?」
「はい。お願いします」
「かしこまりました」
 そこまで話して、ようやく男はウェイトレスの顔を見る。さわやかな印象の女だった。
 ウェイトレスがその場を去るのを確認し、彼は再び新聞を手にした。「ふうっ」と再び大きな溜息をつき、
 ――仕方がない。次の手を考えるか……
 仕事用の手帳を取り出すと、忙しく手を動かし始めた。

 ウェイトレスがコーヒーを持ってくるまで、三分もかからなかった。「灰皿、お取替えしましょうか」という言葉を聞いて初めて、男はタバコが山盛りになっている灰皿に気づく。
「あぁ、こりゃどうも。お願いします」
「はい。少々お待ちください」
「すみません」
 男は頭を下げる。ウェイトレスが灰皿を交換し、水をグラスに注ぎ足すのを漠然と見ながら、ちらちらと時計を見る。
 ――もうすぐか。
 店内を見回す。
 約束の時刻より早く来るのは、男の癖だった。そしてその間に、これまでの仕事のことやこれからの仕事のこと、その関連項目や物証となりそうなものなどを手帳にメモし、整理するのだ。彼は昨日の失敗による警察の動向や世論などを細かくメモしていた。
 やがてひとりの女が、彼の横から遠慮がちに声をかけた。

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