[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 たかがうわさ、されどうわさ。
 幸か不幸か、雨は姿を見せなかった。
 蒸すような熱気が身体中を覆う。
 それは、決して強い陽光のせいだけではない。
 温風すら恋しい。
 それでも、連なる人波は互いの風浴を妨げ合った。
 故意ではない。もちろん、悪意はない。
 ただそこにいるだけで罪だと言うのなら、話は別だけれど。
 整列の規則正しさは、他に類を見ない。指示を守り、適切に動く。
 それでもきっと、ひとりひとりの心は光を宿している。
 それは欲望。それは期待。それは闘志。あるいは――?
 大きさなんて、検討もつかない。沈黙から心を読む力など無い。
 でも、だからこそ、救われているのかもしれない。
 ラインストーンサンダルの音が、こんなに響くものだとは思わなかった。
 後悔……
 もちろん、それは神経質になっている心が原因なのだと、わかってはいるけれど。
 人が怖い。だから、進んで人の中に入っていく。
 やがて、会場の熱気に包まれる。勢いに圧倒される。
 居心地の悪さはその時に消えた。
 知っているけど、知らない人。
 顔を見られてもわからない、知り合い。不思議な知り合い。

 ――頑張ってください。

 心の中で、応援の言葉だけを発する。
 とても心地がよかった。
 そこかしこに存在している、笑顔の通い合いに気づけたから。
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