[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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「ふっ……ぐうぅ」
 彼と同じ。私だって、きっとその反抗心に鬱憤が溜まっていたのだ。
 今になって思えば、原因は彼だけではなかったのかもしれない。この厭な雰囲気。沈黙。それを何より望んだのは、私だったはずなのに……
「ぐ……あ、あ……」
 床の上をのた打ち回る岡田の姿は、今でも鮮明に覚えている。身体を小さく小さく丸め、呻く、咳き込む。時折開く目は視点を定めず、涎は床の所々を汚す。彼につられそうになっていた男子たちは、まるで我関せずといったように、あっという間に掌を返している。
 私の目的は、規律を守らせること。……本当に、それだけだったのだろうか。
 頽れた岡田の悶声の中から、
「く、そ……、この……」
 かろうじて聞き取れた言葉。それが私への本音だとわかった時、背筋に冷たいものが走ったような気がした。
 ――まだ、逆らうつもりなんだね。
「ぐほおっ!……げええっ!!」
 気づけば彼の鳩尾に、上履きの爪先を突き立てていた。食後の膨れた胃に堪えるなどということは、当時の私にだってもちろんわかっていた。だからこそ、私はあえてそこを狙った。だって、私は……、私への反抗心が大嫌いだから――!
「ぐうっ……う、う」
 口答えが止んだ。それでも私は、二発、三発と追撃を加えたと思う。今だけ言葉が止まっていても、明日には同じ言葉が出てくる。同じ気持ちが芽吹く。それでは意味がないと思った。口答えをしようとする気すら、起こさせないようにしたかった。
 確か――、先生に止められて……、ひどく怒られたような気がする。理不尽という言葉すら知らなかった。今となっては、その言葉が的を射ているのかどうかもわからない。けれど、私はどうしても納得できなくて、しばらく岡田を強く、強く見つめていた。
 今度やったら……
 そんな風に思っていたような。
 でも、それから彼は変わった。とても素直になった。良い子になった。掃除の時間はもちろん、他のいろいろな場面でも一生懸命、真面目に取り組むようになった。私に逆らうような態度もとらなくなった。
 私はそんな彼を可愛く思った。目が合えば俯く。そのくせ、事あるごとに彼のほうから近づいてくる。彼の口から「はい」「ごめんなさい」という言葉が多くなってきたのも、この頃からだったような気がする。この辺りの記憶は定かじゃないけれど。


 岡田の顔はすっかり大人びて、目元にだけあの頃の面影が残っている。
 今は――
「掃除なさい」
 そう静かに囁き、足を投げ出すだけでいい。
 今の彼には、その一言で十分通じるから。



END

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コメント
この記事へのコメント
こんばんは。
初コメします。毎回楽しく読ませてもらってます。
相手のその気が失せるまでの執拗な攻撃いいですね。
やるからにはそうでなきゃね!アハハ。
次回も期待してますね。大変でしょうが頑張ってくださいね。
2010/08/21(土) 22:35 | URL | tomozocchi #A4wcLwfI[ 編集]
いらっしゃいませ。
tomozocchiさん、こんばんは。初コメント、ありがとうございます。
いつもご覧くださってるんですね。お褒めの言葉や応援が、心に沁みます。
とても大きな励みになりました。
――やるからには徹底的に。
これって、素敵な響きですよね(笑) ご共感いただけて嬉しいです。
楽しんでくださっていることが何よりです。今後もぜひ、お気軽にコメントください。
2010/08/22(日) 20:22 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
>私の目的は、規律を守らせること

 規律や秩序を乱す人間は、罰しないと駄目ですよね。

 「私」が、「(私は)お前に絶望を与えたることもできるし、希望を与えることもできるんだよー」みたいな考え方を無意識にしているように思えました><

 個人的に、「女性=綺麗=美しい=正義=絶対的存在=正しい」という図式になりつつあります。そういう世界が理想です。男は醜い=汚い=罰しなくてはいけない という扱いを受けたいです。
2011/08/28(日) 08:45 | URL | ma #NkOZRVVI[ 編集]
女尊男卑ですね。
あなたを生かすも殺すも、私次第――。そんな考え方は、お好きですか?
これまでの自由帳を拝見し、maさんにとっての男性は、「女に意識されるまでもない下卑た存在」というのが、私の印象でした。
男女の身分差と言うよりは、男性にはそもそも価値自体が与えられていないかのような。
ですが、本作のコメントにおいては、「罰すべき存在として扱われたい」ということで。解釈がまた違ってくる感じがしますね。
嗜好の細部を読み解いていくのも面白いものです。maさんの語る耽美な世界観。個人的に、興味津々です。
2011/08/29(月) 18:11 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
連投して、申し訳ありません。

そういう考え方をしている女性が増えて欲しいです。
好きですよ。

>「女に意識されるまでもない下卑た存在」(男性にはそもそも価値自体が与えられていない)

という前提で、「物(男)を罰しなくてはいけない」と考えている女性もいて欲しいですし、それ以前に「物(男)なんて存在しない」と、道具のように扱ってる女性もいて欲しいと思っています。
別に、自分としては、一つの考え方にこだってませんね。

けどやっぱり、「使えない物(男)は処分される」という世界観が一番好きです。その処分の方法も、ガーディアンセンターみたいなものでも良いですし、普通に業者が来て、工場で機械によって首をスパスパ切られたりだとか、焼却だったりとか。
とにかく、徹底的に、女性から物(男)に対して、最後まで物として扱われたいですね。女性によって、価値を与えられたり、希望を与えられたり、逆に、無価値になったり、絶望を与えられたいです。
最近は、女性が(女神・)神様に思えてしまいます…気持ち悪い妄想で、ごめんなさい。


失礼ですが、最近は執筆がないみたいですが、お忙しいんですか?気長にお待ちしています。
2011/08/29(月) 22:40 | URL | ma #lISGuULQ[ 編集]
ご回答、ありがとうございます。
謝っていただく必要なんてないですよ。むしろ、お声が聴けると嬉しくなる人間です。
恥ずかしがり屋さんでなければ、ぜひ気軽にコメントしてください。
嗜好解釈の件ですが、確かにmaさんのおっしゃる通り、白か黒かではないですよね。無粋な質問でした。
男はあくまでも物。――共感できる嗜好のひとつです。こういったテーマで執筆した作品も多いですね。
>気持ち悪い妄想で、ごめんなさい
仮に私が嫌悪感を抱く人間だったなら、こんな作品が100以上も並ぶサイトにはなっていなかったはずです(笑)
次作をお待ちくださり、ありがとうございます。
今掲載している作品をひとつでも多く読んでいただけるよう、現在ゆっくり更新中です。
2011/08/30(火) 17:48 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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