[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 ハヤテの演奏は、クライマックスを迎えていた。
「はぐうっ!……はう、ぐあ、あ、ああああっ!」
 こんなにも感慨深いメロディは、今まで耳にしたことがなかったと思う。
 酔っているような錯覚に陥る。本当に気持ちがいい。すごく……すごく……
 それを与えてくれているのは、他ならぬハヤテだ。彼だけが、私を幸福の絶頂へと誘ってくれる。私の、たったひとりの弟。そう、彼だけが……
 だからこそ、時の流れを恨まずにはいられなかった。
 至高の瞬間。それはこんなにも呆気なく、その姿を消していく。
「うぅ……、あぁ……ぁ、ぁ」
 かすれ、次第に小さく……、小さくなっていくハヤテの演奏。
 ピクピクと身体を痙攣させ、やがて口から泡のようなものを噴き始める。
 ――もう、オシマイ……なの?
 その自問が、ひどく残酷なものに思えた。終わりという言葉を、これほど恐れたことはなかった。
「お……、ねぇ……ち」
 歪んだ表情で私を見上げるハヤテは、一体、何を思っているのだろう。私は、今この瞬間に、何をどう感じて、何をして、どう思い、どう考えればいいのだろう。
 答えは出なかった。
 いつもの休日。当たり前のようにのんびりしながら、当たり前のように時間が過ぎていくはずだったのに――


 快楽が後悔を伴うのなら、どうしてそれを求めるようにしたのですか。
 不幸が幸福を装うのなら、どうしてそれを見分ける力をくれなかったのですか。
 心の解放が許されないのなら、どうして身体を解放したのですか。
 好意をもつこと自体が罪なら、どうして私を存在させたのですか。


 もし、ハヤテが目を覚ますなら――
 その時、私はどうするのだろう。
 彼の頭を撫でてあげられるだろうか。
 それとも、また……


 誰か、どうか教えてください。



END

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コメント
この記事へのコメント
いつも楽しませて頂いています
コメントにお返事頂くのが、申し訳なく思います
私のコメントなんて、捨て置いて下さっても
とは言え、お返事も楽しみだったり(笑)
これ、私の中では最高!星5つです
2011/03/10(木) 23:57 | URL | ぱらさ #-[ 編集]
光栄です。
ぱらささん、こんばんは。
たくさんの作品に対する温かいコメントに、いつも感涙にむせぶ思いでおります。
ありがとうございます。
本作。特にお気に召していただけたようで、大変光栄です。
可愛いから、止まらない。止められない。止めたくない。そんな気持ち、わかっていただけますか?
こういったご感想を頂けることがとても有難いので、勝手に返事をしているまでです。
私が好きでやっていることなので、どうぞお構いなく。
2011/03/11(金) 20:31 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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