[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 不幸は、幸福のふりをしてやってくる。
 もちろん、私にだって想像力はあるし、結果がどうなるのかくらい、考えればきっとわかったと思う。
 でも、しょうがないよ。考えられなかったんだから。
 いつもの休日。だから、当たり前のようにのんびりしながら、当たり前のように時間が過ぎていく――そう思ってた。朝、目覚めた時に、あ、今日は休みだっけ、ラッキー……とか、ふと窓から外を見た時に、人が少ないなぁ……とか、いつものように、そんなことをなんとなく感じるだけなんだろうなあって。
 見落としてたのは、弟も、私と同じように休みだってことだったのかな。……ううん、それだって、最初から決まってたことだし、忘れてたわけでもない。多分、偶然だったんだよね。レトロな言い方をすれば、神様の悪戯――、みたいな。
「ねえ、お姉ちゃん」
 そう言って、弟のハヤテは私に駆け寄ってきた。何か私に伝えたいことがあったんだと思うけど、今はそれすら訊けない。
「ん?」
 と、振り返った時に、たまたま肘がハヤテのお腹に喰い込んだ。
「うっ!……んうっ」
「あ、ごめん。大丈夫?」
 問いかけても、ハヤテはダンゴムシみたいに身体を丸めて、ただ呻くだけ。ちょうど、いいところに入っちゃったんだと思う。
「んぅ……うぅ」
 ハヤテは涙目になっていた。喉から何かを出そうとするような動きを繰り返す。だから私はまた、
「ごめん、本当、大丈夫?」
 そう言って背中をさすった。でも、今考えてみれば、それは反射的に出たお約束と言うか、常識的な言葉に過ぎなかったのかもしれない。だって、
「う……あああっ!」
 そう考えなきゃ、その後の、私の行為の意味するところがわからなくなってしまうから。
 足の裏でハヤテの頭を床に押し付け、足先を蠢かせながら躙る。
 妙な感覚だった。決して、ハヤテに嫌悪感を抱いていたわけじゃない。むしろ、私たちは姉弟仲がいいって近所で評判になるほどで、両親だってそれを自慢にしてるくらいなんだから。
 今日はなんとなく、本当に、なんとなくそうしてみたくなっただけ。しちゃいけない――って言われるとしたくなるような、そんな幼稚な行動だったのかもしれない。
「お姉ちゃん!……痛い! いっ……あ、うああっ!」
 弟の呻きが言葉に変わり、やがて叫びとなる。
 それは、爽やかな春の風のように、私の耳を優しく撫でた。

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