[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 トン――、トン――、トン――、トン――
 地を叩く靴の音だけが、辺りに響いた。
 私の足の下で、次々に骸と化していく蟻たち。春用に買ったハイヒールサンダルが、蟻の欠片と体液で汚れていく。声もない。感触もない。面白くもない……
 サンダルの淡い桃色が、春の息吹をほのかに感じさせた。
 足を柔らかく包みこむ感触が、心を踊らせる。爪先はきらびやかな宝石が彩り、クリアタイプのヒールは涼しさを演出している。可愛らしさと美しさを兼ね備えたデザインに、私はうっとりした。
 だから……
 ――もともと、私には似合わなかった。
 そう言い訳することで、ほんの少しだけ楽になれる気がした。
 汚すことに、何か理由が欲しかっただけなのかもしれない。眩しく見えたお気に入りのサンダルが、少しずつ輝きを失っていく。透明なヒールが、どんどん濁っていく。
 辛い。
 ……でも、気が付くと、そうしていた。
 決して、特別なことじゃない。太るとわかっているのに、つい甘いものを食べ過ぎてしまう。明日の仕事に支障を来すとわかっているのに、つい夜更かしをしてしまう。きっと、そんな感覚と何ら変わりはない。
 潰したかった。だから、潰した。したかった。だから、した。ただ、それだけのこと。多分……
 爪先を――、ヒールを――、何度も、何度も、私は、群れの中に沈めていった。
 同種の骸を前に、今なお淡々と歩みを進める蟻たち。彼らもまた、私のサンダルによって、一匹、二匹、三匹――と、その様相を変えていく。
 彼らは、己の運命を察しているのだろうか? 目前に死が待っていることを知りながら、それでも歩き続ける意味があるのだろうか?
 それなら、どうか私にその意味を教えてほしい。
 もしかしたら、感じることなどないまま、ただ生物学的な行動パターンによって動かされているだけなのだろうか?
 それなら、私と同じ……かもね。
 自分がしていることの意味なんてわからない。でも、何かによって動かされてる。だけど、私は、感情に苦しめられてるよ。今だってそう。辛いし、苦しい。あなたたちは、どうなの?
 トン――、トン――、トン――、トン――
 機械的に跳びはねてみた。
 まるで私の足の下に吸いつくように、蟻たちも機械的に潰されにくる。
 あなたたちがどう感じようと構わない。
 私のハイヒールサンダルは、確実に汚れていく。
 その事実だけで、私は満足。



END

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コメント
この記事へのコメント
潰されにくるのは・・
足の下に吸いつくように・・・機械的に潰されにくる・・この言葉が頭から離れません。
間違っていたら申し訳ありません、この蟻は比喩として表現されていると感じました。
2010/03/11(木) 11:37 | URL | kazowk #-[ 編集]
光栄です。
こんばんは。頭を蝕むことができて、嬉しい限りです(笑)
基本的に、作品をどう捉えるかは、読者様にお任せしています。
意図して仕掛けを含める場合もありますが、解釈を押し付けたくはありませんので。
楽しんでいただけたのなら幸いです。ご感想、ありがとうございました。
2010/03/11(木) 20:42 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
潰したいから 潰す 蟻の一生をその女性が握っている 一瞬にしてヒールの染みに 人を殺せば 罪になる 虫を潰して殺しても 罪にならない 命の重さは なんだろう たまに 女性が虫を踏むの見ると 自分も虫になりたい 気持ちになります
2011/03/27(日) 23:31 | URL | きんた #-[ 編集]
儚いものですね。
潰したかった。だから、潰した。したかった。だから、した。
彼女にとっては、おそらくそれだけのことなのでしょうね。
>蟻の一生をその女性が握っている
>自分も虫になりたい
自己同一化ですよね。対象は虫。
罪の重さは人間が作っているものですから、人間贔屓は当然だと思いますよ。
「命の重さ」
こちらは深いテーマですね。考えさせられます。
2011/03/28(月) 21:02 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
蟻になって、彼女を喜ばしてあげたい。原形が分からないくらい、何度も踏まれたい。
そんな気持ちに駆り立てられました。

僕なら、声を出してあげるのに。
2011/09/29(木) 03:16 | URL | MA #lISGuULQ[ 編集]
どんな声を出すのでしょうね(笑)
蟻という小さな存在に、ご自身を重ね合わせて……
MAさんの忠義心や被虐心は、とても魅力的ですね。嗜虐心をくすぐられてしまいます。
本カテゴリーにもお目通しくださり、大変感謝しております。
物語を堪能していただけていれば何よりです。
2011/09/30(金) 22:09 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]

本来なら女性様から無視されている薄汚い自分が、
女性様が御(お)履きになっているパンプスで、直接(ちょくせつ)踏まれることに、感謝の涙を流しつつ、


「このような醜い下等生物を、高貴な●●様に踏んで頂き感謝しています!
またこのような下等生物が、●●様の高貴なパンプスを(自分の血などで)穢してしまい申し訳ありません!
このような……」

などと同じことを叫びながら、悶える(踏まれる)のだと思います。

エゴですが、美に潰されいです。
そういう気持ちを捨てて、ただ女性様の前にひれ伏せるだけの存在(道具のように、所有者様が使いたいときにだけ使われるような存在)になりたいと思っています。

個人的に、
道具が直接(ちょくせつ)女性様の御顔を見ること、道具が直接(ちょくせつ)女性様に話し掛けることは駄目だと思っています。

勿論、例えば女性様が床をヒールでコンコンと鳴らして(合図をしたら、女性様から許可を頂けたら)、直接(ちょくせつ)顔を見たり、話し掛けたりしても良いとは考えています。
なんか最近になって、そういう考え方がまとまってきました。

所々にルビを打ってあるのは、文章を読みやすくするためなので汗。
読みにくい文章&長文すいません。
2011/10/01(土) 00:40 | URL | MA #lISGuULQ[ 編集]
ご回答、ありがとうございます。
感謝の心と罪悪感。雄であれば――ましてや薄汚い(笑)――これはもう、当然もっているべきものですね。
MAさんの心持ちや言葉の選択など、いろいろなところで、センスを感じています。
書くことで、自分の考えが整理されていく。私にはそんな経験が多々あります。
よろしければ、これからもどんどん、MAさんの世界を見せてくださいね。
2011/10/01(土) 18:28 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
蟻は、きっと生物学的な行動パーターンで餌も求めたりしているだけなんでしょうね
蟻は臭いで仲間を識別するようです。蟻の巣の中で死んだ仲間は臭いがあるうちは排除されないようですが臭いが消えるとゴミとして捨てられるそうです。

自分のしていることの意味は?
生きていることの意味は?
分からない。

私はただ時間に流されているだけ。
2011/11/12(土) 09:46 | URL | 昼の梟 #LkZag.iM[ 編集]
――と、哲学ができるじゃないですか。
自分のしていることの意味や生きていることの意味は、知ることより探すことのほうが大切では?
流されているだけだと思うより、泳いでいるのだと思ったほうが楽しいのでは?
そんな風に、こんなサイトを運営している管理人が言ってみました(笑)
>蟻は臭いで仲間を識別するようです
そのにおいは、確か女王蟻が付けるんですよね? 間違っていたらすみません。
2011/11/13(日) 18:25 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
私は処刑される者が5cm以下だと残虐性が演出されず萌えない人間で、
普段は蟻程度の大きさの踏み潰しは興味ない派なのですが、ぜひ近くで、足元に跪いて
目の前数センチのところでこの光景を見てみたいと思いました。

好きで踏むかはともかく、女性って足元には無頓着ですよね。
小さければ、目には入らなければ何でも笑いながら踏み潰していくイメージがあります。
お祭りなんかでも、男性は比較的避けていく地面に落ちたポテトや食べ物の残骸も
女性は平気で踏み潰していきます。

女性にとって、地面に這いつくばる蟻なんてゴミと同じ。
そんなむごい事を平気で、ともすれば笑いながらできる女性が大好きです。
2014/07/22(火) 17:25 | URL | ほうれい #-[ 編集]
フェティッシュな世界は、本当に広くて興味深いですね。
「女の残虐性に萌える」といった嗜好の方は多いですよね。
……ん? もしかして、私の周りだからこそ? なんて、今、お返事を書いていて思いましたが(笑)
どこにポイントがあるのかも、人それぞれなんですよね。
同じ踏み潰すという行為でも、ほうれいさんにとっては、対象の大きさで魅力の有無が変わる。
また、「見たい」傾向の強い方もいれば、「されたい」傾向の強い方もいますよね。
ほうれいさんは前者なのでしょうか。個人的には、ここに拘りのある方も多い印象です。
感想を交えて嗜好も教えていただけることで、私の世界も広がります。ありがとうございます。
2014/07/22(火) 19:05 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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