[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 空気が震えた。
 かすかに聞こえた溜息と、ピタリと止まった女王様の足。
 僕は知っていた。それらは女王様の憤りを、静かに物語っているのだ。許されない失態。考えれば容易にわかることだった。今、僕が存在しているこの場所は……、女王様の部屋なのだから。
 身体が瞬時に硬直する。それから慌てて、床に零した涎を掌で拭う。
 謝罪の言葉を繰り返してみても、女王様の反応はない。――怖い。それでも、女王様の顔色がどうしても気にかかる。僕は床に膝を着けたまま、ちらりと視線を上に動かした。
 その瞬間――
「っ……ぐふううっ!」
 強烈な蹴りが、僕の鳩尾に叩き込まれた。
 重い。身体が持ち上がるような感覚だった。たまらず身体を丸める。腹を抱え、床の上を激しくのた打ち回る。視界が暗転する。呼吸すらままならない。涙が溢れてくる。それでも、逆流してくる黄水だけは、必死で内に留めていた。
 やがて、跳ね回る僕の身体は女王様に捕らえられ、仰向けに固定された。女王様の足が、喉にじわりと喰い込む。苦しい。徐々に体重をかけられ、僕は堪えきれずに咳く。
 ――すみませんでした。
 涙ながらに、僕は許しを乞うた。が、その謝罪は言葉にすらならない。ただ、喉から擦れた音が漏れるだけだった。頭に血が通わなくなっていくのがわかる。
 ――申し訳ありません。申し訳ありません。
 心の中で、何度も叫んだ。
 涙で潤んだ瞳に映る女王様は、嗜虐の表情を湛えていた。尤も、そんな風に見えたのは、僕の勝手な思い上がりなのかもしれない。――もしかしたら、僕の苦痛に歪む顔を楽しんでくれているのかもしれない……などと。それでも女王様は、確かに、冷たい微笑を浮かべていた。今の僕にとっては、それがせめてもの救いだった。
 女王様の足が喉から外された時、僕は、
「申し訳ありませんでした! ありがとうございます!」
 咳き込みながら、必死で謝辞を口にしていた。
 その時、くすりと笑う声が耳に届いた。それが、僕の不安を一気に吹き飛ばす。
 女王様は、先ほどまでと同じ表情で、僕をじっと見下ろしていた。許してもらえたのだ。楽しんでくださっているのだ。そのことが、何物にも代え難い喜びを、僕に与えてくれた。女王様の優しさが、心の奥にまで沁み込んでいく。
 女王様が、僕の口内についと爪先を押し込む。蠢く指先が喉に中り、嘔吐反射を起こす。口から出された足は僕の頬へと移動し、濡れた感触を伴って、じわじわと頭部を圧迫していく。負荷が大きくなるにつれ、痛みも激しくなる。
 その全てが、今の僕にとってはご褒美だった。

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