[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 やがて――、地味な破裂音が、男の下半身から響いた。
「ぐううあああっ……! あ、あっ……いぎいいぃっ!!」
 ほぼ同時に、一際大きな声が、彼の喉から発せられる。床の上をごろごろと転げ回り、
「……うっ、……うぅえっ」
 諸所に、吐瀉物を撒き散らす。黒いハーフパンツの股間が、次第に赤く染まっていく。
 夏美の前で倒れ込むことの危険性は十分わかっていた。だが、男の精神は、ついに肉体への命令を保持できなくなっていた。いや、正確には、これが彼の精神が導き出した、生命維持のための最善の方法だったのかもしれない。
 股間を押さえたまま、男は床に突っ伏し、身体をビクビクと痙攣させた。口に泡のようなものを浮かべ、それでも必死で意識を保とうともがいている。か細い声で、
「何で……」
 とだけ呟く。
 夏美は、そんな男の様子を瞬きひとつせずに見ていた。その表情は明るい。彼の質問を聞くと同時に、弾かれたように高い笑い声を上げ、
「それは私の台詞だって」
 と、口元を冷たく歪める。
 男の腫れ上がった顔から、血と汗の混じった液体が滴り落ちた。
 夏美はすぐに、男の髪をぐいと掴み上げ、
「ニキビ面……、ちょっとはマシになったんじゃない?」
 その顔を舐めるように見回す。彼女の笑い声は止まり、歓顔は皮肉めいた笑みへと化していた。
 男からの返答はない。その視点も定まっていない。
 夏美は、男の髪を掴んだまま立ち上がった。そして――
「ほら」
 無感情に囁き、膝立ちになった彼の腹に、爪先を突き入れる。
 ふっ――、という音を喉から吐き出し、男はガクンと項垂れた。反射的に、腹を手で庇う。
 夏美は再びしゃがみ込み、
「元気ないね?」
 と、問う。しかし、彼は反応を示さない。夏美は少し不満げな面持ちになり、掴んだ髪を乱暴に揺する。男の頭で、ガンガンと床を鳴らす。それでも彼の身体は、夏美に応えようとしない。
 夏美はため息をつきながら、再度、立ち上がった。男の姿を見下ろしながら、
「気が済まないよ……、こんなんじゃ……」
 ポツリと声を漏らし、
「っ……、ぎゃああああっ!!!」
 目下の男に、強制的に声を出させた。
 夏美の表情に、笑みが戻る。
 力いっぱい振り下ろされた細いヒールの先端が、男の左手の中指の関節を砕いていた。

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