[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 雲に覆われ 月おぼろ 吹く風淡く 柔らかく
 照らされて 黒く光るは 石畳 墓前に眠る あまたの御骨
 葬送終わりて 時久し 悲悩にむせぶ 死ねぬ者
 立っていたのは 男の子 墓前にひとり 男の子

「何をしてるの?」
 私が問う。
 男の子は答えず、ただ静かにそこに立っていた。
 一歩、一歩、また一歩――
 私が歩みを進める度に、枯木や木の葉が悲鳴を上げた。
「どいて」
 そう言葉をかけてみても、その子はこちらを見ようとしない。
 ふわりと浮いては姿を消し、気づけばまたそこに立っている。
 時折、墓に手を伸ばす。
 もしかしたら、無くした左手を探しているのかもしれない。
 でも、そんなこと、私には関係ない。男の子の前に立って――

 頬を殴った。お腹を蹴った。顎を突いた。

「ん……うっ……」
 呻き声とともに、その子が仰向けに倒れる。だから私は、続けて――

 お腹に膝を落とした。馬乗りになった。力任せに首を絞めた。

「……どうして?」
 ようやく、男の子の喉から言葉が絞り出された。どうしてって……?
「邪魔だから」
 私は即答する。
 その子がもがき始めたから、私は手の力を抜いた。立ち上がり、お腹を踏み潰す。
「ぐ、うぅっ!……どうして?」
 肺から直接出たような声で、その子が同じ言葉を重ねる。
 男の子はそのまま、風にかき消えた。
 ――どうして?
 繰り返された、死者の言葉。
 なぜか、その先が気になった。どうしてそんなことを訊くのか、理解できない。
 ――どうして……? ねぇ、どうして……?
 それは、こっちの台詞でしょ。

 私の墓を汚すな。
 私の墓を汚すな。
 私の墓を汚すな。



END

| Novel index |
コメント
この記事へのコメント
ぞわっとしました。
暑い夏の夜に、こんなryonazさん風怪談もよいですねぇ。
2009/09/05(土) 23:51 | URL | SR #bMUbTW1E[ 編集]
有難いことです。
>ぞわっとしました
このお言葉が頂けただけで、本望です。
あからさまに夏向けの作品となっておりますので(笑)
ご覧いただけて、大変嬉しく思います。
ありがとうございました。
2009/09/06(日) 23:59 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
梨央様❤、素敵なご作品をお優しくもお産みになってくださいまして、「幽霊同士の逆リョナ」だなんて、めちゃくちゃ素敵なことをお優しくもお考えくださいまして、本当にありがとうございます(*^_^*)!僕、初めてこのご作品を読ませていただいたとき、「あっ、そっか!もしかしたら僕も、あの世でもM雄として素敵な女神様に可愛がっていただけるかも❤……」みたいに、とても嬉しくなってしまって……(*^_^*)。ですけど、「でも、向こうにもSMクラブみたいな素敵なお店があれば良いけど、もし無かったら、またお姉ちゃんに一生懸命お願いするしかないなぁ……」みたいに、ちょっぴり心配になってしまって……(^_^;)。そして、今日、久し振りに読ませていただいてみたら、また一つ嬉しい発見をさせていただいてしまって……(*^_^*)。「あっ、そっか!あの世でなら、先日『たったひとつの幸福』のコメント欄で、大好きな梨央様に厚かましくお願い申し上げてしまった僕の身の程知らずな夢を勿体なくも叶えていただいても、別に何の問題もないんじゃないかなぁ(*^_^*)?」って……(^_^;)。……ごめんなさい!ご作品の登場人物(幽霊)に寄り添わせていただいた感想を一つも申し上げもせずに、こんな図々しいことを申し上げてしまって……(^_^;)。本当に、本当に申し訳ございません<(_ _)>。所詮、梨央様のことが、そして、素敵な女神様の高貴なお尻様の下に組み敷いていただくことが(^_^;)大好きで大好きで堪らない、醜く穢らわしいゴミ雄のする可愛い悪戯程度のことと、お優しくも思し召しくださいまして、何卒笑ってお見逃しくださいませね(^_^;)?……それでは失礼致します(^_^;)。
2016/07/09(土) 23:04 | URL | 次郎 #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。