[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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目を凝らすほど、見えなくなっていくものがある。

耳を欹てるほど、聞こえなくなっていくものがある。

目と耳――

その機能は実にいい加減なもので、それらが私を悩ませる。

私が見ているものは、本当に、私が見ているもの?

私に聞こえていることは、本当に、私が聴きたいこと?

「おっしゃる通りです」

あなたは私の言葉を無条件で受け入れ、決して私を否定したりしない。

私の真意も理解できず、ただ、

「ご主人様の仰せのままに……」

――と、委ねる。その時、私が目にするのは、あなたの土下座。私が耳にするのは、その言葉。

それ自体が、本物のあなたじゃないでしょ?

だから――

……あなたの強張った顔は嫌い。あなたの緊張で震えた声は嫌い。

おそらく無自覚の、その嘘が、私の耳目を曇らせるから。それが、私を真実から遠ざけるから。

本当のあなたは、決してそこにはいない。

あなたの身体と直接お話すれば、そんな嘘はすぐにわかる。

……ほら、強張った顔が歪んだ。ほら、緊張で震えた声が絶叫に変わった。そして――

「お許しください!」

ね? 最後には泣き言。それが、本当のあなた。

所詮、表面に見える姿や、理性をもって発した言葉なんて、虚像に過ぎない。

あなたはそれでも、まだ私の足下に縋りつく。私に嘘をついてなお、私に恩情を乞う。

いいよ? これでも自分の嘘を認められないのなら、あなたの本音を訊いてあげる。

――直接。あなたの『心』に……。異存はないよね?

中身には、きっと答えが書いてあるから……



END

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コメント
この記事へのコメント
「ご主人様の望みのままに」と言いながら、本当は自分の望みのままにしてほしい……
ご主人様が苛立つのは当然だけど、M自身がジレンマを抱く部分でもあります。主従の永遠のテーマですね。
心臓を直接見る、という解決法は、ryonazさんワールドならではですね。
2009/09/13(日) 00:52 | URL | SR #bMUbTW1E[ 編集]
身体と直接話す・・・
「あなたの身体と直接お話すれば、そんな嘘はすぐにわかる。」体の芯からぞくっとするせりふですね。SMの醍醐味・・・という気がします。SRさんのコメントにある「ジレンマ」は私が一番わからなく、かつ関心を持っているところです。
2009/09/13(日) 16:23 | URL | MFファン #mQop/nM.[ 編集]
お二人様へ。
こんばんは。いつもコメント、ありがとうございます。

>SRさん
・相手の望みに絶対服従することで得られる快楽
・自分の望む肉体的・精神的苦痛を享受することで得られる快楽
――上記ふたつが、必ずしも一致するとは限りませんよね。
この辺りが、葛藤を生む原因のひとつ?……などと思ったりします。
一方を優先する、一方を犠牲にする、すり合わせて折り合いをつける、etc...
解決法は様々でしょうが、これもやはり、二人の関係性の問題に尽きると思います。
私の……、じゃなくて彼女の(笑)思考も、ひとつの解決法なのかもしれません。

>MFファンさん
芯からぞくっと――なんて、とても光栄です。ツボなんですね、こういうのが……
以前、MFファンさんは、男性は即物的だとおっしゃっていたかと思います。
今回頂いたコメントも含め、ご感想の端々から、そういった感覚が伝わってきますね。
ジレンマに関しては、わからないままでいられるなら、それが一番幸せなのではないでしょうか?
相手との合意の上で、葛藤なくSMプレイができる。そうであれば、知ろうとする必要もない気がいたします。
興味がおありだということですので、とりあえず私独断の上記を(苦笑)
ご考察の一助になれば幸いです。
2009/09/14(月) 17:06 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
自分なら、自分の本音を明かして頂けるなんて嬉しい限りです。偽りで支配された脳、身体、理性、心を、真実に導いて欲しいです。
偽りから救って頂ける方に出会えるなんて、この方は幸せですね。この方の答えは何だったのでしょうか、気になります(笑)
2011/10/07(金) 22:51 | URL | MA #r1HmwAE2[ 編集]
答えはただ、導かれない、だけ。
理性なんて、あまりにも頼りない存在であると、私は思っています。
「仰せのままに」――そんな言葉は、恐怖や痛みの前では、すぐに覆されてしまいます。
嬉しい。導いてほしい。この方は幸せ。
MAさんのこれらの言葉が偽りならば、暴くことは容易く、導くことは能わずです。結末は、逃げるか死ぬかですから。
反対に、これらが本音ならば、そしてそれをご主人様が信じられれば、『心』に訊く理由そのものがなくなってしまいますね。
誠実に喜び望む者。そうでない者。どちらも導かれることはない――なんて、残酷なものですね(笑)
ちなみにこの方の答えは、ご主人様のみぞ知る、といったところでしょうか。
2011/10/08(土) 19:32 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
リョナズさんの言われることが

素直に感じられます。

魂の叫びを聞いて欲しいです。
2011/11/16(水) 22:38 | URL | 昼の梟 #LkZag.iM[ 編集]
ありがとうございます。
感じていただけて、とても嬉しいです。
>魂の叫び
おそらく、彼女の心象を表す最適の言葉ではないかと思います。
一体、どなたが応えてあげてくれるのでしょうね。
気にかけております。彼女が幸せになれたらいいなぁ……、なんて(笑)
2011/11/19(土) 14:23 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
 この作品、何度拝読しても、うっとりさせていただいてばかりです。本当に素敵な作品ですね。是非とも、僕も、ご主人様に、僕の「身体と直接」、沢山お話していただきたいです。僕も、大好きなご主人様に嫌われたくない一心で、沢山「無自覚の嘘」ついちゃってるに決まってますので……。でも、

>いいよ? これでも自分の嘘を認められないのなら、あなたの本音を訊いてあげる。

――直接。あなたの『心』に……。異存はないよね?

異存大有りです!『心』に本音をお訊きくださるのだけは、何卒お許しくださいませ(笑)
やっぱり、死ぬのは嫌ですし、だいいち、大好きなご主人様に、人殺しになっていただきたくなんかないですから……
2012/05/01(火) 20:39 | URL | 次郎 #-[ 編集]
何度もご覧くださり、ありがとうございます。
身に余る賛辞を頂き、大変光栄です。
指先が勝手に奏でる作品の多いカテゴリーなので、恐縮いたしますが。
「無自覚の嘘」に悪気はないのだと思います。だからこそ厄介だと感じます。
あなたを見たい、あなたを知りたい、あなた自身を、もっと――
そう思うほど、渇望はさらなる渇望に変わるばかり。
結局、理性のうえに立った身体とのお話が限界。――そんなものですよね。
2012/05/06(日) 17:28 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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