[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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「うぐ……、ううぅ。ぐふ……」
 なおも醜声を漏らす安田の髪を掴み上げ、留美は彼の口に指先を入れた。するすると、みるみるうちに彼女の手が彼の口を塞いでいく。華奢な指が、彼の喉に押し込まれていく様子がよくわかる。
 安田は頬を膨らせ、目から涙を零し始めた。咳き込み、もがき、留美の手をがっしりと掴んでいる。まるで、あんなにも綺麗な彼女の手を振り払おうとでもするように。
「ロォ……コテミ……ガ」
 留美が笑みを浮かべてふり返る。安田の動きを制したまま歌い続ける彼女は、とても美しかった。

 妖艶に動く留美の細い腕。私が見惚れていると、
「ぐえええっ……! おえええぇっ!」
 再び安田が雑音を放った。見れば、口から吐瀉物を垂れ流している。
 留美の手を汚した安田を、私は嫌悪した。しかし、彼女は違った。
 その微笑を崩すことなく彼の方へと向き直ると、
「ラハ……ミルフゥワ」
 囁くように歌い、安田の口から手を引き抜く。そして、彼の髪を掴んだまま、留美は彼に口づけた。
 未だ沈黙の渦が、教室を飲み込んでいた。
 やがて聞こえる、
「がっ!……ぎゃあああっ!!」
 安田の狂ったような声。

 ――それが、張り詰めた空気を破った。

 奇声を上げ、我先にと教室を飛び出していく生徒たち。のた打ち回る安田と、その身体を強く踏みつけてリズムを刻む留美。揺らめくその脚の動きに合わせるように、黒板に、教卓に、床に、椅子にと、ほとばしる鮮血――
 留美の身体中が、安田とともに赤く染まっていった。
「ひぃ……ほごっ!」
 薄汚い安田の血液がかぐわしい香りを放っているのは、眩しいほどに輝く留美あってこそのもの。
 床にポトリと落ちた彼の舌の欠片すらも、彼女の前では美しく見える。彼女がそれを踏み躙ることで、世界は一層光に溢れ、暗鬱な陰は跡形もなく消えていく。

 こんなに素晴らしい舞台を見られた自分を、心底幸福だと思った。

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