[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 勝負は圧倒的だった。
 彩香は、男――勇作の髪を掴んだまま地に足をしっかりと付け、立てた膝に彼の顔面を叩きつけた。
 それが、終わりの始まりだった。
 勇作の悲鳴が上がり、ナイフが転がる。間髪入れず、彩香は彼の髪を引っ張って胸元に寄せ、背中に膝を、腹に肘を、同時に突き立てる。手を放すと、彼は仰け反り、背中から地面に倒れる。彼の両手が顔を庇うより先に、足が顔面を踏み潰す。彼は為す術もなく崩れ、身体をピクピクと痙攣させた。
 その一連の攻撃は、実に素早く、容赦のないものだった。
 勇作の顔は傷と血と痣に彩られ、歪に変形している。数本の歯が欠け、鼻からは血液が止め処なく溢れてきていた。
 彩香の圧攻を前に、美里は全く動けなかった。
 相手が悪者だからではない。止める理由がなかったからでもない。刺された肩の痛みが酷かったわけでもない。ましてや、彩香の動きが見えなかったわけでもない。
 ただ、恐ろしかった。手足は震え、思考は停止し、身体は動かなかった。動かすことすら忘れていた。
 ――これが、……彩香さん?
 美里に思考が戻ってくる。しかし頭を過るのは、そんな不思議な疑念だった。
 無様に倒れ込んだ勇作を見た彩香は、声を上げて笑った。まるで奇声のようだ。そんな風に、美里には思えた。彩香は彼の足を掴み、追撃する素振りを見せる。美里に再度、恐怖心が舞い戻る。
「さ、彩香さんっ」
 何とか振り絞った美里の声も、彩香の耳には届いていないようだった。彩香は勇作の両足を持ち上げて開き、自分の腰の位置に固定すると、彼の股に足の裏を叩きつけ始めた。
「ぐあぁっ! いっ!……ぎゃあああっ!!」
 必死で股間を守ろうとする勇作の手までもが、みるみるうちに腫れ上がっていく。彼が絶叫する。許しを請う。しかしそれらは、彩香の攻撃に拍車をかけるものでしかなかった。
「悪いやつ……、こいつ。もっと叫べよ、ほぉらっ!……ふふっ、あっはははっ!」
 ケタケタと笑いながら、彩香は何度も足を振り下ろす。しかし、その目は決して笑っていない。
「助け……ぐうぅっ。た、……があっ! た、助けてええっ……」
 勇作は口から涎や黄ばんだ液体を飛ばしながら、必死の形相で声を絞り出す。やがて彼のハーフパンツの中心部から、じわりと赤い染みが広がった。
「や……、やめ……」
 美里の声は言葉にならなかった。――怖い。
 鬼気迫る彩香の様相に、美里は全身の震えが止まらなかった。さっきまで自分の身が危険に晒されていたことなどとっくに忘れ、美里は相手の無事を祈った。嵐のような彩香の猛攻が止むのを待った。
 やがて彩香は、勇作の両足から手を放した。
 彼には既に、のた打ち回る力も残っていないようだった。白目をむき、大きく開いた口から舌がダラリと零れている。彩香はゆらりと身体を揺らめかせながら、息を荒げていた。
 美里は礼を言うのも忘れ、安堵の息を吐いた。しかしその安心は、
「ちゃんと、……殺してやるから」
 彩香の非情な言葉によって吹き飛ばされた。
 昏倒している勇作をじっと見つめ、彩香は再び声を上げて笑った。

Back | Novel index | Next
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。