[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 美里は体勢を崩さぬまま、身を硬くした。
 コンクリートを擦る音。くぐもった花音の声。ニヤけた大男の視線――
 事は、後方で起こっていた。
 波風の音に紛れていたとはいえ、その異質な気配を感じられなかったことを、美里は悔やむ。
「悪ぃな」
 男の声が、もうひとつ。
 大男を視界に捉えつつ、横目で背後をちらりと確認する。想像に難くない光景に、美里の神経はますます研ぎ澄まされた。
 手で口を塞がれた花音。その喉元には、ナイフが突きつけられている。彼女の肩越しに見える、もうひとつの悪意。大男より幾分年輩に見えるのは、口周りを覆う髭のせいかもしれない。
「来い」
 髭の男が、花音を引きずるようにその場を離れていく。美里はとっさに、髭の男に向かって足を踏み出そうとする。しかし、それは叶わなかった。
「ちょっと、ちょっとぉ。それはないでしょぉ?」
 下卑た笑いを浮かべた大男が、美里の腕をがっしりと掴んだ。美里は顔を顰め、目を伏せる。そして、
「あまり時間が取れないので……」
 ふうっと息を大きく吐く。
「すぐに終えさせていただきます」
 言葉を紡ぎ、美里は鋭い視線を大男に向けた。
 美里は掴まれた腕を力いっぱい自分の方へ引いた。大男は虚をつかれ、「あっ――!」という声とともに前方につんのめる。その隙を逃さず、美里は男の顔面に膝を突き立てた。
「ぎぃあっ!」
 大男がよろめく。その手は美里の腕を離れ、顔へと導かれる。鼻や唇から噴き出した血液が、男の指の隙間からポタポタと滴り落ちる。美里はすかさず、隙だらけになった男の睾丸に、強烈な前蹴りを叩き込んだ。
「ぐあああっ!」
 大男の身体がくの字に曲がり、体勢が低くなる。美里は間髪入れず、天に向かって足を高く振り上げた。素早い動作は、男に体勢を整える暇を与えない。次の瞬間には、前に差し出された男の頭に、美里の踵が勢いよく叩きつけられた。
「うっ……ぐうぅ……」
 力ない声とともに、男はその大きな身体を地面に落とした。

 波風が再び、耳元で大きな音を立てた。
「花音さん!」
 周りをぐるりと見回す。既に、花音の姿はどこにも見当たらなかった。
 美里は昏倒している大男に視線を戻す。腕を男の首に絡め、ぐいと引き上げるように背後から絞めた。喉が強く圧迫され、男は激しく咳き込む。呻き声を漏らす。青ざめ、もがく。しかし、がっちりと決まったチョークスリーパーは解けない。
「……花音さんは、どこですか?」
 そう問うた美里の瞳は、冷たい光を宿していた。

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コメント
この記事へのコメント
生足でグリグリ爺ちゃんと孫を責めてた花音ちゃんはいったいどこに?^^;
男に足をしゃぶらせるシチュが
萌えポイント高いのだが、
のっけからやられてたらw
2009/05/04(月) 00:44 | URL | 名無し #-[ 編集]
いらっしゃいませ。
こんばんは。「ふすまの陰から」を読んでくださったんですね。ありがとうございます。
花音を覚えていてくださり、大変嬉しいです。鬼畜でしたね……。非道でしたね……。
そんな彼女は今……?
今後の展開も、楽しんでいただければ幸いです。
2009/05/04(月) 21:54 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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