[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 カタカタという音がしていた。
 静かな中、場違いなその機械音だけが響いている。
 広大な空間だった。
 緑に彩られた土地が、優雅な自然を演出している。空は見えない。その代わり、高いドームの天井には澄み渡った蒼が描かれ、空中には、雲を象ったいくつもの白い綿状の繊維がふわふわと流れていた。
 設置されたライトが太陽の光を忠実に再現し、適温に調整された微風がドームの隅々にまで行き渡っている。地面いっぱいに敷き詰められた人工芝には、わずかな乱れもない。同じ形、適度な丈を保つように品種改良されているのだから当然だ。
 全ては、快適さを求めて研究された、科学の賜物だった。
 この装置もまた例外ではない。楕円型のそれはライトの光をはね返し、広い敷地の真ん中に腰を据えていた。中央の穴から長いコンベアーが絶えず行き来し、カタカタと一定のリズムを刻んでいる。
 無機質な銀色に、単調な動き。
 自然をイメージさせる空間の中、その装置だけが、場にそぐわない異質な世界を作っていた。
 装置が微震する。
 ガクンと一度大きな音が鳴り、コンベアーの動きがわずかに鈍くなる。再び装置が通常の動きを取り戻した時、いつものように、コンベアーはひとりの男を乗せて運んできた。
 若くてスリムな男だった。黒いアイベルトが、彼の視界を遮断している。
 二つの赤いロープが、彼の両手足の自由を奪っていた。ひとつは彼を後ろ手に、もうひとつは彼の太腿と脹脛をしっかりと固めている。着衣は実に簡素なもので、薄い布切れが、肩と腰の辺りを頼りなく包んでいるだけだった。
 反対に、彼の首に嵌められているチョーカーは華々しかった。ちりばめられた色彩鮮やかな宝石が、煌びやかな光沢を放っている。その隙間を埋めるように、いくつかの小さな穴がチョーカーのそこかしこに開けられていた。その穴からは、何本もの触手が伸びていた。
 ゆっくりと流れるコンベアーの上で、男は正しく座していた。しかし、その口元は常に弛んでいる。チョーカーから伸びた触手が、彼の随所を容赦なく刺激しているのだ。
 触手の先は、全てが女性の手を模して作られており、実にしなやかな動きを見せた。
 ある手は彼の胸全体を優しく擦るように這う。ある手は乳首をつまみ、はじき、揉む。ある手は彼の肥大したモノを、時にリズミカルに、時に撫でるように、時に乱暴に弄ぶ。ある手は彼の肛門から指を滑り込ませ、前立腺を直接刺激する。
 男は喘ぎ声を上げ、息を荒げ、身体をピクピクと痙攣させていた。与えられる刺激の愉悦に浸っている――それを証明するように、彼の陰茎は見事なまでにそそり立ち、衰えを知らなかった。
 男は着々と地面の方へと運ばれていった。
 単調に流れるコンベアーとは対照的に、彼は次第に興奮を増しているようだった。身悶え、涎を垂らし、時折、嬌声にも似た声を上げる。それでも触手たちがその動きを止めることはない。
 コンベアーの中ほどまで来る頃には、彼はぐったりと項垂れていた。相変わらず息が荒い。身体を小刻みに震わせ、口の端からは舌をダラリと垂らしている。弛緩しきっている、といった様子だ。
 地面にはひとつの影があった。
 いずれ男が行き着く先だ。無論、目隠しをした彼の瞳に、その姿は映っていなかった。

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コメント
この記事へのコメント
http://chiquita.blog17.fc2.com/blog-entry-4207.html#commenttop
こんなのが萌えるんじゃないかなと、w
2009/04/24(金) 22:56 | URL | 名無し #-[ 編集]
私のアンテナにも引っかかっていました。
事件を知った時、以前私が執筆した「Booby Trap」を真っ先に思い出してしまいました(汗)
状況も似ていますし、よりによってボディブローですし、何となく気恥ずかしかったです。
それにしても、この女性の勇気と行動力には、感服せざるを得ませんでしたね。
銃を持った男性を相手に素手で……。これは、実際には、なかなかできることではありません。
ただ、その後の凌辱話は痛々しくて、男性の方にも同情してしまいましたが(汗)
今回は痛み分けで幸い(?)だったと思います。事実は小説よりも奇なり、という印象を強く受けましたね。
2009/04/25(土) 04:55 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
 梨央様、2009年にロシアで、そんな事件があったんですか?ちっとも知りませんでした。でも、梨央様は、いつも、徹底的に男を痛めつける残酷な女神様を描いていらっしゃるのに、その強盗犯に同情されるんですか?僕は、そんな素敵な経験をさせてもらった上に、強盗犯として警察につき出されずに解放してもらっておきながら、自分の犯罪を棚に上げ、警察に訴え出た馬鹿な強盗犯になんか、とても同情する気にはなれません。むしろ、恩を仇で返され、起訴される羽目になった、その、オルガさんという、強くてかっこいい女性に同情してしまいます。もちろん、この、『すぐにご用意いたします』という作品の、コンベアの上で拘束され、首に嵌められたチョーカーから伸びる触手により、束の間の快感を与えられ逝かされた末に、残酷な女神様のご様子を拝むことすらも許されず、一瞬にして逝く運命の男達に、もっと同情してしまいますが……
2012/03/01(木) 13:03 | URL | 次郎 #sWkHkw7g[ 編集]
一応、自称常識人です(笑)
事件も、もう三年前になるんですね。
私は私、次郎さんは次郎さんですから、感じ方の違いは当然です。
ご感想、ありがとうございます。
作中の彼らに同情ですか?(笑)
きちんと道具としての役割を与えられ、責務を全うしても――?
やはり、価値観の違いというのは面白いなぁ、と思いました。
2012/03/10(土) 14:35 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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