[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 恐怖心から出た笑いは、いつの間にか消え去っていた。
 女性は、血と涙に濡れながら叫び続ける男に身体を密着させ、小首を傾げてその顔をじっと見つめていた。わずか指三本分ほどだろうか。ともすれば、唇が触れ合うほどの距離――
 僕は、彼が少しだけ羨ましくなった。

 女性の髪がサラリと靡く。
 僕は彼女の魅惑的な肢体を、ただ見つめていた。時々視界に入る男は、もはや僕にとっては邪魔者としか思えなくなっていた。当然だ。今の僕にとっては、死を与えられる男より、死を与える女性の方が、遥かに魅力的な存在なのだから。
 だからこそ、不釣合いな両者が絡み合っているように見える時、僕はこの上なく不快な気分になった。
 女性が指先で男の唇を撫で始める。しなやかに動く彼女の指を見ていると、僕の下半身はじわりじわりと熱を帯びてくる。彼女がおもむろに、手にした男の耳を彼の口の中へと押し込む。口に挿入された指先を伝って、彼女の手が血に染まっていく。相変わらず、彼女に感情の変化は見られなかった。
 僕の陰茎はこの時、怒張を極めた。
 男は咽返り、血とともに耳を吐き出した。激しく咳き込みながら、再び騒音を口から撒き散らす。
 女性は床に落ちた耳を、ヒールの先でグリグリと踏み躙った。耳から噴き出す赤とブーツの黒のコントラストが美しい。艶かしく腰を揺り動かしながら彼の欠片を踏み潰す彼女の姿に見惚れ、僕の愚息はさらに主張を強めた。

 水が砂に吸い込まれていくように、僕は彼女に陶酔していった。
 再び男の元へと向かう彼女の瞳が、薄く閃いたように見えた。表情を変えぬまま、じっと目の前の男を見つめている。それが、僕のもどかしさを一層、駆り立てる。反対に、男の方は既に半狂乱のような状態になっているのか、これ以上ないほどの醜態を晒している。泣く。喚く。震える。何かを哀願する。もう目も当てられない。
 ――あれが僕だったら……。僕だったら! どうして、彼女はあんな奴の元へ……?
 嫉妬の念が渦巻く。妬ましい……。彼が疎ましい。彼が憎い――
 女性が男の肩にそっと触れる。彼は弾かれたように、身体を過敏に反応させる。不甲斐ない男の様子を見て、僕は腹立たしさを堪えきれなくなる。その時、彼女は血塗れの手を握って拳を作り、それを彼の腹目掛けて勢いよく突き出した。まるで、僕の思いを汲み取ってくれたかのように。
 呻き声とともに、男の身体は後ろに反れる。しかしそれは、首枷に力を宿らせることに他ならない。首を絞めつけられ、彼は覚束ない足取りでまた元の位置に戻る。そこで今度は彼女の蹴りが入り、彼は苦悶の声とともに定位置につく。その一連の動きが繰り返された。彼女は肘や膝、爪先、ヒールの先、踵など、様々な方法で男の腹を集中的に破壊していった。
 ほぼ十発目で鬱陶しい声が消え、二十発目ほどで彼の目は虚ろになった。三十発目辺りで彼は嘔吐し、五十発を超えた頃、彼の喉からは多量の血液が吐き出された。

 僕を打ちのめしたのは、その残酷さだった。無論、彼女ではなく、首枷の――
 漲る下半身を玩弄したくてたまらなかった。

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