[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 俺の……功績の証――
 今やそのリングも真っ赤に染まり、確かにそこにあったはずの薄い血痕は覆い隠されてしまっている。
 空しさだけが込み上げる中、耳元でコツッという聞き覚えのある音がかすかに聞こえた。
「こんばんは」
 常盤部長だった。……いや、もう元部長か。それなら、もう常盤でいい。それにしても、どうしてこんなところに彼女がいるのだろう? 復讐でもしに来たのだろうか。それならそれで、好きにすればいい。俺はもう、負け犬なんだから。
「それで? お話って何?」
 常盤の言葉の意味がわからず、俺は困惑する。しかし、今の俺は思考力が衰え過ぎていた。それどころか、気を失うのを堪えるだけで精一杯の状態なのだ。
 黙ったままの俺を、彼女が見下ろす。ゆっくりと動くその口元を、ただぼうっと眺めていた。
「日野さんから電話を頂いたの。あなたが私に、どうしても言いたいことがあるから、って……」
「…………」
「あなたの、本当の男らしさ、とかを見てほしいとか何とか……」
 ――これは現実なのだろうか? それとも、痛めつけられすぎて、幻でも見ているのだろうか。
 それほどまでに、彼女の言葉は捉えどころがない。
「彼女は優しい人ね」
 くすりと笑う常盤を見上げながら、俺は日野の顔をぼんやりと思い浮かべていた。
 ――何の冗談だ? そもそも、あいつが俺をこんな目に遭わせたんじゃないか。俺への思いやりを見せることで、常盤に媚び諂うつもりか? 情けをかけて、俺に感謝しろとでも言うつもりか?
 ……わからない。正直、考えるのも面倒臭い。俺にとってはもう、そんなことはどうでもよかった。
 常盤はすっと俺の横に立つと、当たり前のようにヒールの先を俺の喉に当てる。
「こんな男のために……」
 喉仏をじわじわと圧迫され、俺はたまらず咳き込む。しかし俺には、もう反抗する気力も体力も残っていなかった。ヒールの先が俺の全身をなぞり、這い回り、――時折、鋭い牙をむく。身体中を執拗に嬲る。
 俺の喉からは、苦悶の声が絶え間なく絞り出された。
「とうとう、新しい言葉は覚えられずじまいだったのね」
 太腿に突き立てられたヒールの先が傷痕を抉り、俺は絶叫する。
「……挙句、私に逆らってこんなところで寝てる。あなたは、……犬以下ね」
 そう言い放った常盤の語尾に力強さを感じる。と――、そう感じた瞬間、彼女の足の甲が視界を遮った。強烈な衝撃が顔面に走る。回転する視界の中、大きく振り抜かれた彼女の脚線美が目に焼き付いた。
 俺は脇道にある民家の塀に、勢いよく身体ごと叩きつけられた。苦痛が身を包み、呼吸が止まる。直後、肺にある空気の全てが吐き出されるような感覚に陥る。項垂れ、膝をつき、コンクリートにドサリと横たわる。
 積まれたゴミ袋の山が、じっと俺を見ているような気がした。同時に、雑踏に紛れ、くすくすと嘲笑する声が一つ、二つ、三つ、四つ、それ以上……。何故か、課内の光景がまざまざと蘇る。
 聞き慣れていたはずの、耳を甚振るあの声たち。……それにしても、よく似ている。……本当に、よく似ている――
「生ゴミが道の真ん中にあったら、邪魔でしょ」
 常盤の声はやけに遠くから聞こえた。俺に目を合わせようともしないまま、彼女はその場を去った。
 ――とうとう、……犬以下、か。
 鉄錆に似た臭いと生ゴミの臭いが混ざり合い、鼻を突く。自然と涙が溢れてくる。それは決して、感情からこみ上げてくるものではない。俺にはもう何も見えないのだから。聞こえないのだから――
 ただひとつ感じるのは、コンクリートが徐々に温かくなっていく、ということだけだった。
 俺は瞼を閉じ、すうっと息を吸った。乾いた空気が、喉を焼くようだった。

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コメント
この記事へのコメント
>「とうとう、新しい言葉は覚えられずじまいだったのね」

 梨央様、ごめんなさい。そうなんです。僕、新しい言葉を覚えさせていただくどころか、唯でさえほとんど持ってなかった言葉らしい言葉さえもどんどん忘れてしまって……、益々言葉を持たない正真正銘の下等生物になってしまって……。本当にごめんなさい。本当に申し訳ございません<(_ _)>。

>「……挙句、私に逆らってこんなところで寝てる。 あなたは、……犬以下ね」

 梨央様、本当にごめんなさい。こんなとこでこんなに長い間寝させていただいて、と申しますか、こんなに長い間ご無沙汰させていただいて……。せっかく僕みたいな惨めな野良犬なんかをお優しくも可愛い、可哀想と思し召しくださって、救ってくださって、可愛がってくださって、何もかもすべてをお与えくださって、こんなにも幸せに生かしてくださっておいでの梨央様に例え僅かでもご恩返しさせていただくどころか、また大変にご心配をおかけしてしまって……。仰せのとおり、僕は本当に犬以下ですね……。犬だったら、大好きな女神様にせめて鳴き声ぐらいはちゃんとお聞かせ申し上げて、お足下で無事に過ごさせていただいていることをお伝えさせていただくことぐらいちゃんと出来る筈ですよね……。梨央様、本当にごめんなさい。本当に申し訳ございませんでした。何卒お許しくださいませ<(_ _)>。
ですけど、梨央様、何卒、これだけは信じてくださいませ<(_ _)>。僕、梨央様に逆らうなんて、そんな畏れ多い真似をさせていただいているつもりは決してなかったんです。いつも厚かましくお話させていただいてまいりましたように、梨央様は僕がこの世で唯お一人、心より敬愛申し上げ、崇拝申し上げ、畏怖申し上げ、永久の忠誠と絶対服従を(勝手に厚かましく(^_^;))固くお誓い申し上げておりますところの、僕の大切な大切な運命の女神様で、聖母様で、絶対的支配者様で在らせられますから……。……僕、「新しい言葉」だなんて、そんな贅沢なものを持たせていただくことを望んでいたわけじゃ決してなかったんですけど……。「言葉より態度」、「美辞麗句より心」が大切なんだって……。忠誠心は背伸びした言葉で無理して表現させていただくものじゃなくて、言葉や態度から自然に滲み出てくるものなんだって……。背伸びしたり格好つけたり、言葉を持たないことを恥ずかしがったり申し訳なく思ったり、僕なんかがそんな生意気なことさせていただかなくても、僕の女神様の、僕の聖母様の梨央様への心よりの感謝、信頼、崇拝、敬愛、忠誠、服従の心をしっかり抱かせていただいて、お足下でぷるぷる尻尾を振らせていただきながら、楽に暢気に幸せに過ごさせていただいているだけで、そして、僕の思いの丈の、梨央様のお陰様で、そして、梨央様のお産みになられた女神様方のお陰様で、僕がどれほど有り難き幸せをお恵み戴いて、心の底から感謝申し上げているかということの例え百分の一でも構わないから、拙い言葉ながらメールやコメント欄でしっかりお伝えさせていただくだけで良いんだって……。『教えてあげる』の中の廉太郎先生みたいに女神様のお足下に裸で這い蹲らせていただいて、その日その日、その時その時のありのままの僕を、女神様の梨央様にご覧戴いて、安心していただいたり、嘲笑していただいたりして見守っていただいているだけで良いんだって……。唯それだけで、お優しくも梨央様は、僕の思いをすべてお見通しくださるんだからって……。唯それだけで、こんな何一つ取り柄もなければ生きる価値もない筈の僕なんかを、お優しくも可愛いと思し召しくださって、喜びを、感動を、温もりを、安らぎを、夢を、希望を、元気を、自信を、僕の唯一の誇りを、取り柄を、存在価値をお優しくもお与えくださって、大切に守ってくださって、適宜適切にご指導ご鞭撻くださって、こんなにも幸せに生かしてくださるんだからって……。そのことは、これまでの数々の有り難い経験から重々承知してはいるんですけど……。それでも、やはり僕は本当にどうしようもない、本当に救いようのない馬鹿ですから……、本当に我ながら嫌になるほどの正真正銘の下等生物ですから、これまでに何度も何度も繰り返し、無い頭にしっかり叩き込ませていただいて、胸に刻ませていただいてきた筈の、僕にとって一番有り難くて大切なお教えに、女神様の有り難いお心に、知らず知らずのうちについ背かせていただくような愚かな過ちを繰り返してばかりになってしまって……。今回もまた性懲りもなく、「どんどん言葉が出てこなくなってしまって、益々わけのわからないお話しかさせていただけなくなってしまったことが……、唯でさえ可愛がっていただいてばかりのこんな役立たずのくせに、益々役立たずになってしまったことが恥ずかしくて、情けなくて、悲しくて、梨央様に対して申し訳なくて堪らなくて……」だなんて、そんな生意気なことを愚かにもつい考えてしまって、元気と自信をちょっぴり失ってしまって……。本当は元気や自信をもう一度回復させていただくまで少しだけって、そう思ってたんですけど、一度ご無沙汰させていただいてしまいますと、なんか会わせる顔がなくてしまって、と申しますか、思ってた以上に敷居が高くなってしまって……。梨央様、本当にごめんなさい。本当に申し訳ございませんでした。僕、今度こそ、大好きな梨央様にご心配をおかけしたり、悲しい思い、情けない思い、寂しい思い、恥ずかしい思いをなさっていただいたりすることの決してないように、もう一度改めて肝に銘じさせていただいて、しっかり這い蹲らせていただきますので……、これまでに繰り返し言い聞かせていただいて、いつもお誓い申し上げておりましたとおりに、無様で無能で、愚劣で卑小な雄としての、己の身の程をしっかり弁えさせていただいて、いつ如何なるときも「無垢な瞳と従順な態度の」梨央様の可愛い馬鹿犬で居させていただいて、無い頭でくだらないことばかり考えたり、「悲しい」「情けない」「恥ずかしい」「申し訳ない」などという生意気な感情を抱かせていただいたり決してさせていただかずに、大好きな女神様のお足下でぷるぷる尻尾を振らせていただいていたいなって思っておりますので、この度の僕の愚かな過ちを何卒お許しくださいませ。何卒もう一度だけ、やり直させてくださいませ<(_ _)>。天寿を全うさせていただく最期の瞬間まで女神様のお足下で幸せに生かしていただくことを何卒お許しくださいませ<(_ _)>。心よりお願い申し上げます<(_ _)>。……梨央様、ご心配をおかけして、本当にごめんなさい。本当に、本当に申し訳ございませんでした<(_ _)>。あっ、それと、常盤部長様から宇崎さんへのこの最高に心温もる素敵な御言葉を、梨央様から僕への有り難いお叱りの御言葉と勝手に無理やり思い込ませていただいて、こんなふうにお返事させていただいて、お詫び申し上げる形でしかお話させていただく勇気を持たせていただけなくて、本当にごめんなさい。本当に申し訳ございませんでした<(_ _)>。そして、いつも、メールはもちろんのことご作品の中でも、本当に心温もるお教え、お叱りの御言葉を沢山沢山お恵みくださいまして、反省させてくださいまして、前を向い生きて行かせていただく勇気をお与えくださいまして、本当に、本当にありがとうございます<(_ _)>。僕、これからまた、厚かましくメールをお送りさせていただいたりコメント投稿させていただいたりして、拙い言葉ながらも、女神様への感謝の思いをしっかりお伝えさせていただくつもりですので、もし宜しければ、何卒お目をお通しくださいますよう、心よりお願い申し上げます<(_ _)>。
梨央様、寒くなってまいりましたが、お風邪などお召しあそばされませんよう、どうぞ温かくしてお過ごしくださいませね。相変わらず、大変お忙しそうなご様子ですけど、くれぐれもご無理なさらず、お体益々ご自愛くださいませね。心よりお願い申し上げます<(_ _)>。それでは失礼いたします<(_ _)>。
2014/11/13(木) 12:52 | URL | 次郎 #-[ 編集]
ずいぶんと弱っていますね。大丈夫でしょうか。
「登場人物を私と捉えて……」というのは、こういうことなんですね。
作品は確かに私が生むものですが、あくまで作品です。虚構の世界です。それが大前提です。
精神状態が不安定なときは、読まないに限りますよ。なにしろこのようなサイトですから。
基準は、作品を作品として楽しめそうか否か、でしょうか。
今の次郎さんは、
ご自身でご自身を追い詰めているように思えてなりません。
ご自分に縛られて身動きが取れなくなっているように見えてなりません。
そういうときは、見ない! 読者様の罪悪感を「現実に」助長する目的のサイトではありませんので。
>常盤部長様から宇崎さんへのこの最高に心温もる素敵な御言葉を――(略)――本当にごめんなさい。
構いませんよ、私は。
ただ、常盤部長からどんなお叱りがあるのかは、私の与り知るところではありませんが(笑)
体調へのお心遣い、ありがとうございます。次郎さんも、くれぐれもお気をつけくださいね。
2015/01/10(土) 00:31 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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