[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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「パワハラ?」
 PC画面に釘付けだった日野の視線が俺に移る。
「そう。……訴えようかと思って」
「部長を?」
「うん」
「それで? 具体的には?」
 話に興味を抱いたのか、日野が身を乗り出す。俺も同じように、身体を彼女の方へ向けた。
 互いに身を寄せ合い、声を小さくする。ざわついた課内ではあるものの、こういった繊細な事柄に関しては、警戒してし過ぎることはない。俺は思い切って、昨日、相談室内であったことの全てを告白した。
「……だから、俺は部長を――」
「馬鹿じゃないの?」
 日野は吐き捨てるような口調で、俺の言葉をばっさりと切った。彼女はさらに言葉を重ねる。
「謝罪を強要され、手の甲をヒールで踏まれました。その時に、宇崎さんは何て言ったって?」
「あ、……ありがとう、…………ございます、って」
「頭を踏み付けられて、何て言ったって?」
「あ、あ……ありがとうございます、です」
「涙まで流して、そう言ったんだよね?」
「うぅ……」
 日野は大きなため息をひとつ吐く。
「それで、その言葉は強制されたもの? それとも、本心から?」
「それは……んっ、と……」
「……宇崎さん自身は、仕事を辞めたいの?」
 その言葉に動揺した自分に驚いた。確かに俺はこの会社が嫌いだ。しかし、現実に仕事を辞めることになるかもしれないと、真面目に考えたことはなかったのかもしれない。
 口ごもってしまった俺を余所に、彼女はなおも言葉を続ける。
「きつい言い方だけど、もともと営業成績も良くない上に訴えたりなんかしたら、まず一生、出世はできないよ。結果的に、辞めることになるかもしれない」
「…………」
「その覚悟があるなら止めないけど」
「俺は……仕事なんて……、あ、でも……、――うっ!」
 突然、日野の拳が俺の鳩尾に喰い込んだ。
「か……、あっ、ぐ……」
 涎を垂らして呻く俺の瞳を、日野がじっと覗き込む。彼女の瞳は呆れ返っているように見えた。
 日野がようやく俺の腹から拳を引き抜いた時、俺は即座に身体を小さく丸めて悶絶した。
「私は男らしくない人は嫌いなの。覚悟もないくせに」
 彼女はそう言い放ち、俺の睾丸をぐいと握る。絶叫しそうになるのを必死で堪える。
「一応ついてんだ。宇崎さんは、単なる負け犬ね」
 ――犬……。また……犬。俺は……、俺は……
 気付くと立ち上がっていた。
 内臓をかき回すような鈍痛に耐えながら、俺は課を飛び出した。

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