[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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「やってみる?」
 それは問いかけではなかった。僕にとって女王様の言葉は命令だ。そして、命令は絶対なのだ。
 キュッと足を止める音が鳴り、館内は静寂に包まれる。
 夕方の小さなジム。貸し切りのため、他の利用者はいない。
 僕の答えを待たずして、青いボクシンググローブが手渡される。手の上のそれを見つめながら、僕は唾を嚥下した。
「うぅ……」
 つい不安の声を上げる。女王様は既にコートを脱ぎ、ストレッチを始めているところだった。
「ん?」
「あ、いえ……」
 僕はそれ以上、言葉を口にしなかった。正確には、口にすることを忘れていたのだ。
 顕わになった女王様の肢体に、僕の瞳は釘付けになってしまっていた。
 白いTシャツに黒いスパッツ。
 ごく自然な服装が、なぜか僕の胸を高鳴らせ、同時に思考を停止させる。
 しなやかな上に引き締まっている見事なプロポーション。レースの入った薄い水色のブラジャーがわずかに透けて見え、僕はたまらず視線を落とす。膝上スパッツからすらりと伸びる白くて長い脚が、健康的な色気を感じさせる。適度な肉付きが何とも艶かしい。その魅惑的な足先は、室内用トレーニングシューズに収まっていた。白にピンクのラインの入ったデザインが、女性らしさを強調している。
 女王様は左手のグローブを着け終え、右手のグローブ紐を口で結び始めていた。両拳が赤く彩られる。
 僕は我に返ると、慌ててコートを脱いだ。上半身は裸だが、下半身には短パンを着用している。公共施設だということで、今日は特別に女王様に着用を認められたのだ。ただ、リードは外されているものの、首輪は付けられたままだった。
 準備が整うと、女王様は両手首を手前で擦り合わせる仕草を見せ、それから準備運動を始める。僕も急いでグローブを着け終え、それに倣う。
 一通り柔軟を終えると、女王様は自分の両拳を勢いよく打ち合わせた。パンというグローブのぶつかり合う音が、ジム内に軽快に響く。僕は恐怖心から、早くも身体が震えてきていた。
「準備はいい?」
「はい」
 弱々しい自分の声が情けない、――と思った瞬間、僕の身体はくの字に曲がっていた。
「うえっ……」
 咥えたマウスピースを吐き出しそうになる。腹への重い衝撃に、僕はふらつく。無意識に腹を庇う。しかしその間をぬって、女王様はさらに一発、二発、三発と、僕の腹を容赦なく抉る。
 ――苦しい……
 既に呼吸がままならない。僕は早々に、壁際に追い込まれてしまった。それでも女王様の猛攻は止まらない。「ほら、ほら」と余裕の表情を浮かべたまま、僕にグローブを叩き付ける。
「むうっ!……んふっ!……ぐうおぉっ!!」
 くぐもった苦悶の声を上げ、僕は身体を丸めた。

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