[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 気が付くと、書き込みの雰囲気が徐々に変わってきていた。
 ここ何年も僕を神と呼んできた人間まで、掌を返し始める。
『正直、ワンパターンなんだよな』、『期待外れの駄作』、『おまい、もうイラネ』
 ――こいつら……ムカツク…………
 思わずキーボードに両掌を叩きつける。
 つくづく自分勝手なヤツらだ。今までさんざん僕に期待しておきながら……。僕が今まで、どれだけお前らを喜ばせてきたと思ってんだ。
 人間なんて所詮はこんなもんだ。そんなこと、最初からわかっていたつもりだったのに――

『一時間後、うp予定。とっておきのネタだ。おまいら、覚悟しとけ!』

 そう書き残し、玄関のドアを開く。
 寒空の下、僕は近所のケーキショップへと足を進めた。


 街を飾るツリーやネオン。溢れ返るカップル。本当にウザい……
 ケーキショップで、一番高いクリスマス用ホールケーキを購入する。幸い、これが最後の一品だったらしい。お釣りを受け取り、早々に店を出る。こんなに居心地の悪い場所から、一刻も早く離れたかった。
 さて、どうしてやろうか。PC前にこれを置いて、デスクトップにいる嫁に「メリークリスマス」と言わせた動画でも撮ろうか。いや、……甘いか。いっそ、モニターの嫁とキーボードにこれをぶちまけて、僕の笑顔と一緒にうpしてやるか。いつまで余裕ぶっこいてられるか、見てろよクソども!
 そんなことを考えながら、帰路へと足を急がせる。しかし、店を出てほんの数歩のところで、僕の野望は無惨に打ち砕かれてしまった。リアルの他人と、真正面からぶつかってしまったのだ。身体が後ろに弾かれる。「あっ」と声を出した時にはもう遅い。僕のケーキは見事に路上に散乱してしまった。
「痛たたっ……。あっ! あの、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
 柔らかい声が僕の耳に入る。顔を上げた時、そこには若いリアル女の姿があった。僕は声を荒げる。
「ご、ご、ごめんなさいじゃないよぉ! これ、見てよもう! マジ高かったんだぞぉ!」
「ごめんなさい。ごめんなさい」
「どうしてくれんだよぉ、もうさぁ……。これじゃ、うpもなにも――」
「あの……弁償します。本当に――」
「こ、これが最後のケーキだったんだぁ! いいヤツなのっ! これだから三次元女はよぉぉ!!」
「…………」
 女は項垂れ、涙を零したようだった。手にしたハンカチで目元を拭い、再度、顔を上げた。
 大きな瞳が印象的だった。長い睫毛が涙で濡れ、白い頬に一筋の線を描いている。栗色の髪をアップにしている。薄ピンクの唇が艶やかだ。真っ白なレトロ風のベルト付きコートには大きなボタンが付いており、コートの裾から黒いスカートが覗いている。こげ茶色のブーツが、生脚を膝まで覆っていた。
 僕はいつの間にか、彼女に魅入ってしまっていた。

Back | Novel index | Next
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。