[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 怜治と花音の会話は続いていた。

「ねえ。高校生って楽しい?」
「んー、楽しいこともあるし、そうじゃないこともあるかな」
「楽しくないことって……勉強とか?」
「その通り!」
 二人が笑い合う。怜治は花音にますます好意を抱いたのか、身を乗り出して言葉を続ける。
「やっぱり、カノンお姉ちゃんもそうなんだ!」
「うん。怜治くんくらいの歳の頃から、もう勉強が嫌で嫌で……」
「そうだよね。そうだよね。でもオレは体育だけは好きなんだ!」
「あ、それ、わたしもだ」
「そうなんだ! じゃあ、オレたちって似てるね」
「うん。似てる似てる」

 祖父は紫煙を燻らせながら、そんな二人の様子を微笑ましく見ていた。
 灰皿には吸殻が山のように溜まっている。祖父がそれに気付いたのは、咥えていた煙草が短くなった時だった。煙草をしっかりと揉み消すと、立ち上がってキッチンへと入っていく。そこに置かれた小さなスーパーの袋に吸殻の群れを入れて口を閉じ、ゴミ箱に投げ入れる。空になった灰皿を水で軽く洗い、布で水気を取る。それは祖父の日課だった。
 いつになく高いテンションでいる怜治の声は、キッチンにいる祖父の耳にまで届いてきていた。

「じゃあ、カノンお姉ちゃんの楽しいことって何?」
「えっと。うーん、それはいろいろあるけど……」
「教えてよ!」
「例えば、友達と喫茶店でくだらない話をすることとか」
「いいなぁ……。オレが喫茶店なんか入ったら、先生に怒られるよ」
「んー、怜治くんは、もうちょっと大きくなってからだね」
「じゃあじゃあ、他には?」
「……そうだね。例えば、……こんなのとか、かなっ!」
「うっ!」

 それは一瞬のことだった――
 怜治のくぐもった声が響く。悠馬は、思わず声を上げそうになった。花音の拳が突如、怜治の鳩尾を深く抉ったのだ。小さな身体が持ち上がるほどの打撃だった。
 全身を丸め、呼吸困難に陥っている怜治に、花音は妖しげな笑顔を向けていた。
 涙と涎を垂らしながら、腹を抱えて床に蹲る兄の姿が、悠馬の瞼に焼き付いた。

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