[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 目的は――?
 そう訊かれたら、二人は答えに窮するかもしれない。
 身を寄せ、静かに時の流れを共感する。互いに触れ合う。求め合う。欲望を擦り合わせる。絡み合う。そういった行為に意味を求めること自体、野暮な話だ。
 必要な時間。この上なく意味のある時間。そこに確かに存在する幸福。
 それを決めるのは決して他人ではない。他ならぬ二人自身なのだ。例え彼らがそれを言葉で他人に説明できなくとも。例え他者から見てそれがいかに異様なものであっても。

 二人の間に随時交わされる満面の笑みが、全てを物語っているのだから。


 ミナトはマイの腰をそっと抱いた。
 陽光を窓が切り取り、部屋の隅に置かれたベッドの上には陽だまりができている。柔らかい光と熱を背に受けながら、二人は肩を並べてベッドに座っていた。少し開いた窓から風が漏れ入り、カーテンをほのかに揺らす。秋とはいえ、立冬を過ぎればもう風は寒い。ミナトは包帯の巻かれた右手を伸ばし、窓を静かに閉めた。
 二人はいつも一緒だった。
 休日はもちろん、平日であっても講義のない時間帯はいつも側にいる。付き合って三年ともなれば、お互いに会話が減ったり、ギクシャクしたり、浮気の話がどちらからともなく出てきたりしてもおかしくないようなものだ。しかし二人にとっては、どうやらそういった社会通念的な話は蚊帳の外らしい。
「行かないで」
 マイがミナトの服を掴む。色白で華奢な指先だった。切れ長の瞳を潤ませ、上目遣いで彼を見上げている。すっと通った鼻筋と、小さな唇。グロスで濡れたそれが、薄桃色に艶めく。
 彼女は時折、妙に大人っぽい表情を見せた。シャギーロングの毛先には軽いウェーブがかかっており、それが却って、生来の幼い顔立ちを際立たせていた。
 栗色の髪は二つに分けてリボンで束ねられ、緩やかにロールを巻いている。白のフリルをたっぷり使ったカットソーに、赤い花柄をモチーフにしたスカート。ひらひらしたスカートはパニエで膨らみ、いかにも女の子らしいシルエットを作っていた。
 ミナトの趣味で身に着け始めたファッションだったが、それは見事なまでにマイに似合っている。もちろん部屋着としては実用性に欠ける。しかし、ミナトはそんなことを気にする様子は全く見せない。彼女の姿が目に映る度に、愛でるような温かい眼差しになる。
 依然として服にしがみついているマイを見つめ、ミナトはにっこりと微笑みかけた。
「窓を閉めただけだよ。風邪引くと困るだろ?」
 ミナトは穏やかな声で答え、再びマイの方へ向き直る。そして、彼女をしっかりと抱きしめた。
「よかった。ミナトくん」
 そう言って、マイは安心したように肩の力を抜く。そんな彼女の背中をゆっくりと擦り、
「ずっと側にいるから」
 と、ミナトが囁く。彼はマイを抱く手の力を少しだけ強めた。

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