[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 彼女の膨れ上がった興味は治まる気配がない。
「私は、あなたの力の秘密が知りたい。教えて」
 そう言いながら、彼女は瞳を輝かせる。その光は、既に学校で見るそれに完全に戻っていた。涙も消えている。
 確かに私は彼女に比べて小柄だ。彼女は、その秘訣が知りたくて仕方がないのだろう。自分が負けることで、さらなる力を追い求めるのは珍しいことではない。
 しかし、私は首を縦には振らなかった。
「駄目だね」
 と、はっきりとした拒絶を示す。
「どうして?」
「映画の台詞にもあったでしょ? 『本当にいい刀は鞘に収まっている』って。知ってる?」
「……聞いたことがあるくらいかな。わかんないけど、意味は何となく」
 そう言って彼女は苦笑いする。それは、何となくすらわかっていないといった顔そのものだった。しかし彼女は、私の言わんとすることを必死で理解しようとしている風に見えた。無言のまま、じっと私の言葉に耳を傾けている。まるで大きな子どもだ。
 ふうっとため息を漏らす。私は一度、大きく息を吸い込み、
「理屈は自分で見つけるものだよ」
 と、厳しく言い放った。それから、
「そして、それには必ずルールが付き纏う。従えない人間には、教えても無駄」
 と付け加えた。私の唇を、彼女はただじっと祈るように見つめ続けていた。
 私はさらに言葉を紡ぐ。
「それができるなら、面白い遊びを教えてあげるよ」
「…………ルールがあるのに、面白いの?」
「ルールがあるから、面白いんだよ」
 最後の私の言葉を機に、彼女は黙り込んだ。何かをじっと考えている様子だ。
 
 沈黙の時間が続いた。すぐ側を流れている川のせせらぎだけが、場違いに穏やかだった。
 やがて彼女は、小さく頷いた。
「私……もっと遊びたい」
「そう」
「そのルール、教えてよ。私、ちゃんと覚えるから」
「決まりね。じゃあ早速、明日の昼休みから始めよっか」
「昼休み?」
「うん。学校で遊ぼ」


 彼女の瞳が明日への希望を湛えている。
 血溜りの中、私は彼女の頭をそっと撫でた。
 頭上を電車が通過していく。轟音が、私たちから音を奪っていった。



END

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