[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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「本当にか? 本当に、助け――」
 言葉の途中で男は咳き込んだ。口から鮮血の混じった胃液が吐き出される。女性は意味深な微笑を湛えたまま、ただじっと口を噤んでいる。
「信じて……いいのか?」
 と、男はさらに言葉を重ねる。弱々しい声だ。女性の瞳を食い入るように見つめている。そんな男の様子を一瞥してから、女性はゆっくりと口を開いた。
「ところで――」
「いいから答えろ!」
 男は切迫の度を高めたのか、語気を強める。その時、女性の表情からすっと笑みが消えた。
「答え……ろ?」
 そう言った女性の目尻は鋭く吊り上がっていた。眼力に怯んだのか、男は身体を硬直させる。女性は男の瞳を覗き込みながら、顔を近づける。威嚇するような口調で「答えろ……?」と、再び男に詰め寄る。
 男は先ほどの勢いを失い、全身を震わせる。「あ……あっ……」と、言葉にならない声を喉の奥から漏らした。その額に汗が滲む。女性はその瞳に、未だ鋭い眼光を閃かせている。手中に男を捉えた女性は、
「態度が悪いなぁ。殺されたいのかな?」
 と冷やかに呟き、その拳をゆっくりと男の目前に突きつけた。男はビクッと身体を震わせる。表情がみるみるうちに青ざめていく。
「す、すす……すみません! ごめんなさい!」
 と、男は慌てた口ぶりで謝罪の言葉を発する。同時に、縋るような声を絞る。
「お、教えて……ください!」
「何を?」
「だか……、ですから、その……本当に――」
 と、そこで再び男は咳き込む。すぐさま女性が口を挟む。
「本当に、何?」
「はい。あの、本当に助けてくれ、……くださるんでしょうか?」
 男は真剣な眼差しで女性を見つめながらそう言った。それと同時に、女性は表情をほっこりとほぐす。
「礼儀正しくできたね」
 言いながら、女性は握っていた拳をゆるめた。再び朗らかな笑みを湛え、
「それじゃ、教えてあげようかな」
 と、言葉を紡いだ。
 男は緊張の糸がほどけたように、深く息を吐き出した。しかし女性は、
「ところで、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
 と、またも話題を逸らす。
 男は大層もどかしかったに違いない。それでも、何とか平静を取り繕おうと、表情を整えようとしている様子だった。しかし、焦る感情は隠しきれなかったのか、またも語調が強くなる。
「だから、それより――」
「聞きなさい!」
「うっ……」
 男の言葉を途中で切り裂く女性の怒声。その迫力に圧倒されたのか、男は息を呑み、それ以上は口を開かなかった。

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