[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 天井がぼんやりとその輪郭を表した。
 柔らかいベッドに身を預けていることに気付いた時には、目に入ってくる光が白から橙色に変わっていた。瞼を半開きにすると、ふいに横から声がかけられた。
「気付いたみたいだね」
 聞き覚えのある声だった。くいと視線を横に向ける。そこには紗希の姿があった。
 ――保健室……か?
 意識がはっきりとしない中、紗希が、
「だから最初に言ったのにさ。まぁ、生きててよかったじゃん」
 と、そっけない口調でオレを嘲る。
 起こそうとする身体に痛みが走った。見れば、全身に手当ての跡がある。下着も含めて制服は上下とも脱がされており、代わりにジャージを着せられていた。
 ――そうだった。オレは……
 自分の晒した醜態が脳裏に蘇る。同時に、意識が無いまま着替えさせられたことを想像し、反射的に頬が火照ってくる。
 紗希は意味深に笑っていた。彼女の視線の先へと目を遣ると、肩を並べた美里と辻の姿が目に入った。
 バツの悪い心持ちのまま、オレは、
「あ、あの……」
 と、重く口を開く。とは言え、何を言ったらよいものか、オレにはわからなかった。二人がくるりとこちらにふり返る。オレを捕えて放さなかった負の感情は、いつの間にか消え去っていた。
 並んだ二人の顔を交互にちらりと覗く。二人とも、その表情はとても穏やかだった。
「唯人くん。気がついたんだね。よかった」
 柔らかい美里の声が耳に優しかった。温かいその態度に驚く。名前で呼ばれたことに、気恥ずかしさのようなものを感じて動揺する。オレは思わず目線を落としていた。
 隣にいた辻が、続けてオレに声をかける。
「今日、君と先生は会わなかった」
 その言葉の意味をすぐには理解できず、オレはしばらく考え込む。
「わかるかい? 今日あったことは、全て忘れなさいということ」
 辻の言葉の意味を察した時、オレの瞳からは自然と涙が溢れた。
 ―― 先生……
 感涙を堪え切れなかった。男のプライドなど、どうでもよかった。感情の赴くままに、声だけを抑え、涙を零し続けた。先生はそんなオレを、ただ静かに見ていた。美里と紗希はにっこりと微笑んでいた。


 ふと美里が表情を引き締め、オレの寝ているベッドに腰掛ける。被せられた毛布から彼女の臀部の感触が伝わってくるように感じられ、オレは思わず視線を背けた。
 涙を拭い、気を持ち直す。美里はそんなオレの思惑に気付く様子もなく、オレの顔を覗き込む。そして、その小さな唇を動かした。
「私のお兄ちゃん。強いでしょ?」
 予想外の言葉に虚をつかれる。美里は「ふふっ」とわずかな笑みを零しながら、
「この意味、わかる?」
 と、付け加える。
 オレはその言葉の真意が掴めず、再び頭を悩ませた。

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