[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 ここにきて初めて、オレは自分のした行為の矛盾を感じていた。それとともに、後悔の念と美里への恐怖心が、同時に頭を擡げてくる。
 美里の強烈な蹴りを受けながら、オレは必死で謝罪の言葉を口にしていた。
「す、すみませ……っぐ!……すみ……うっ……すみませ――」
 言葉は断片と化す。美里は猛攻を続けながら、
「お兄ちゃんが同じように謝ったとしたら、あなたはやめてた?」
 と言い放ち、一際強烈な爪先蹴りをオレの腹に突き立てる。
「ぐっはあああっ!」
「それはないよね。あなたならきっと……」
 言いながら、美里が再度、その脚を高く振り上げる。
「ひいぃ……」
 地獄の苦しみの中で、オレは自分の肉体の崩壊を意識し始めていた。次の瞬間には、オレは殺されているかもしれない。そんな風に感じていた。
 しかし、予想に反し、次の一撃はいつまで経ってもやってこなかった。それどころか、オレの両手はこの時に美里から解放された。
 腹を抱えて昏倒する。床に仰向けになり、悶絶し、咳き込む。頭が朦朧としている。
 何が起こったのかわからないまま、オレは自然とその瞳を美里の方へと向けた。
 そこには、思いも寄らない光景があった。
 意識を取り戻した辻が、美里を羽交い絞めにしていたのだ。ぼやけた視界ではあったが、その様子ははっきりと見えた。
「やめてお兄ちゃん! 止めないで!」
 耳の奥の方から、美里の殺気立った奇声が響いてきていた。そして、辻の声。
「美里。お前も、同じ事をするのか」
 その言葉で、美里の動きが止まった。彼女が身体を微震させる。俯いた顔を黒髪が覆う。その様子を見て、辻が落ち着いた声で言葉を続ける。
「ありがとう。でも、もう充分だよ」
 オレの緊張はそこでふつと途切れた。気付けばオレは失禁していた。
 二人の会話が、痛みを伴って耳に入ってくる。
「これ以上やったら、美里もこの生徒と同じだよ」
「で、でも――」
「それに、この子もこの学園の生徒だろ?」
 そう言って、辻がちらりとオレの方に目を向けるのがわかった。辻は再び美里に目線を戻す。
「……だったら、僕は彼を守らなきゃ」
 辻のその言葉に応えるように、美里は俯いたままコクリと頷いた。彼女の頬に流れた涙が、漏れ入ってくる陽光を反射して光っていた。その輝きが、オレにはとても眩しく見えた。
 意識が限界を迎える。オレは静かに、瞳を閉じた。

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