[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 激しく咳き込みながら、オレは片肘をついて身体を持ち上げる。口からは胃液が糸を引くように零れている。立ち上がろうとするが、既に足は震えており、その役割を果たさない。
「……まだ、寝るには早すぎるよ」
 背後。首筋の辺りから聞こえた美里の囁くような声に、オレは総毛立った。四つん這いの体勢のまま髪を掴まれ、顔を持ち上げられる。目前には無表情な彼女の顔があった。
 ぐいと身体を持ち上げられる。掴まれた髪に体重の全てがかかり、とてつもない痛みを伴う。必死で立とうとはしてみるものの、足が言うことを聞かない。宙吊りになったまま、オレは無意識に両手を彼女の腕に絡めていた。
「苦しい?」
 言いながら、美里はガラ空きになったオレの腹に拳を叩き込む。一発、二発、三発、四発――
 その衝撃は、まるで鈍器で殴られているかのように重かった。とてもこの小さな身体から放たれているとは思えないほどの破壊力だった。
「ぐえっ!……うぐ……っはああぁっ!」
 苦悶の声を上げ、美里の腕に絡めた手を下ろして腹を庇う。しかしそれは彼女の攻撃対象を変えるだけだった。顔面にまた一発、二発と拳が打ち込まれていく。顔に手をやれば腹を。腹に手をやれば顔を。
 反撃のつもりで精一杯振り回すオレの拳も足も、美里には全く通じない。
 まさに人間サンドバッグだった。
 美里の猛攻は延々と続く。その度に、オレは言葉にならない声を絞り出していた。
 絶えず黄水が口内を満たし、零れる。意識が朦朧とし、美里の表情が二重にも三重にも見える。
 オレの髪が美里の手からようやく解放された時、オレは一も二もなく床に突っ伏した。
 顔面が熱い。腫れ上がっているのか、顔の感覚がおかしい。内臓も既に限界を迎え、とうとう吐瀉物が口から吐き出される。その不快な臭いが、さらにオレの胃を刺激する。
「うえっ……おええっ……」
 獣のような声を発しながら、オレは絶え間なく嘔吐を続けた。
 苦しさから涙が溢れてくる。
 かろうじて顔だけを持ち上げる。翳んだ瞳の向こうには、相変わらず表情のない美里の顔がぼんやりと浮かんでいた。
「立ちなよ」
 美里が呟く。静かだが、否定を許さない強い口調だった。
「ゆ、許してくれ。もう――」
「立ちなさい」
 再び同じ言葉。しかし、オレの身体も意識も既に限界だった。美里は沈黙したまま、すっとオレの目前にしゃがみ込む。言葉はない。しかし、その瞳には哀れむような光が宿っていた。
 悔しい。
 力の差を見せつけられ、オレのプライドや強くなったという自負は、既にガタガタと音を立てて崩れ去っていた。だからこそ、「こう」思わなければ、自分自身を見失ってしまうような気がしていた。
「お前、武術経験者だろ?」
 だから、オレはそれを口にした――

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