[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 鼻腔をくすぐる風が涼やかだった。
「夕日が綺麗だろうね」
 ハンドルを手にした女王様は、僕にそう問いかけたきりしばらく口を噤んだ。
 少し開いた窓の外。
 生い茂る木々のトンネルを幾度となく潜り抜けながら、車は山道を走り続ける。タイヤは、時折落ちている砂利を踏み付け、車体を揺るがす。曲がりくねった道は、ゆるやかに僕の身体を右へ左へと運ぶ。お世辞にも整備が行き届いているとは言えない田舎の山道だった。しかし僕にとってのそれはまるで揺りかごのようで、決して嫌なものではなかった。
 僕は車窓の向こう側に流れていく自然を、ただじっと見るともなしに見つめていた。漏れ入ってくるひぐらしの声は夏の終わりを告げ、狭い山道を照らす斜陽はその力を弱めている。時々すれ違う人々の服装からも、次第に夏特有の開放的な印象は薄れてきていた。尤も、今の自分ほど開放的な姿を晒している人間はいないだろう。
 全裸に首輪ひとつで車に乗ること自体が、そもそも「普通」ではないのだから。
 脇道を歩く人や対向車を見かける度、ドクンと心臓の音が高鳴る。無意識に身体を強張らせてしまう。その時、女王様はハンドルから左手を放し、乗馬鞭を手にする。
「――すみません」
 そう僕が言うより早く、バシッという快音が車内に響く。再び謝罪の言葉を口にするが、女王様から言葉が発せられることはない。この調子で、今日何度お仕置きを受けたかわからない。気付けば、僕の太腿や腕、胸など、至る所には赤い痕が刻まれていた。
 痛い。
 それでも僕はまた、人や車を見かける度に身体を縮めてしまう。
「……そう。悪い態度ね」
 今日二度目に聞いた女王様の声は、突き刺すような鋭利な含みを匂わせていた。意味深な瞳で僕にちらりと流し目を遣す。その視線は僕の身体をなぞるように次第に下半身へと向けられていった。僕の背中を冷たい汗が伝っていく。
「何度言っても身体は縮める。そのくせに、ソコは――」
 思わず覆おうとする手を鞭で打たれる。縮めた身体とは裏腹に、僕の汚棒はその存在を堂々と主張していたのだ。女王様は再び前を見ながら運転に専念する。時々混じる冷笑に、僕の愚息はまた敏感に反応してしまう。
 女王様は、軽くブレーキを踏み、徐行を始めた。それが何を意味するのか、僕にはよくわかっていた。
「す、すみません。すみません!」
 と声を上げる。しかしそれが意味を成さないこともまた、僕にはわかりきっていた。
 歩く人々、すれ違う対向車。その横を、僕らはゆっくりゆっくりと通っていく。そのゆるいスピードに違和感を抱くためか、歩行者はさっきよりもこちらへ視線を向ける確率が高い。対向車の人間にとっても、遅い車の運転席と助手席はよく見えるのだろう。
 羞恥心が僕を苛む。そうであるがゆえに、僕の下半身は一層、声を高める。このジレンマに苦悩する僕の耳に再び女王様の嘲笑が聞こえ、それがトドメとなる。
 僕のモノはとうとう膨張を極めてしまっていた。

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