[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 風間の視線の先には女の子たち三人の弱々しい後ろ姿が映っていた。俵田もそれに気付き、同じように彼女たちに視線を注ぐ。
「それにしても彼女たち……」
 と、風間が呟く。
 俵田は視線を三人へと向けたまま、彼の言葉に耳を傾ける。風間の瞳は焦燥感を湛えていた。
「いじめは残酷なものです。できれば彼女たちには、一生この罪の意識を……」
 風間はそこで口篭る。俵田には彼の真意がよく分かっていた。
「そうだな。だがな……。彼女たちの人生はこれからでもあるんだ」
「……やっぱり、いつかは忘れてしまうんでしょうか?」
「望まないか?」
「……分かりません。でも、本来なら……やはり、一生背負っていくべきことだと思います」
 風間はそれ以上口を開かなかった。俵田は明るく、しかし毅然とした口調で言った。
「君の仕事は、そうやって落ち込むことか?」
 その言葉を聞いて、風間はその瞳に光を取り戻す。
「……分かっています」
 そこまで話した後、二人は車に乗り込んだ。


「お母さん。またうそをついてしまってごめんなさい。ようふくをやぶったのは、ほんとはカリンちゃんとルリエちゃんとユラミちゃんです」
 カリンは歩きながらポツリと呟いた。それを聞いた二人はその視線をカリンへと注ぐ。ユラミがそれに続くように口を開く。
「あそこをけられるのは、ものすごくいたいです。たくさんたくさん、けられました。でも、ぼくは男の子だから、がまんしました」
 ユラミの声もまた小さなものだった。
 それは男の子が残したノートの内容だった。
「二人とも、おぼえてたんだね」
 ルリエは下を向いたまま、囁くように言った。
 カリンが再び、静かに口を開く。
「うん。でも、しょうこをのこしてたなんて」
「びっくりしたね……」
 ユラミがそう紡ぐ。
 カリンとユラミの視線が一気にルリエに注がれる。ルリエはその雰囲気を感じ取り、そっと自分のポケットに手を入れる。そこから引き出されたのは、ちぎれた小さな紙の切れ端だった。
 ――男の子が、一番最後に残した言葉。
 ルリエはその紙をしばらく見つめると「私もおぼえたよ」と声を張る。そして彼女はその紙を細かくちぎり、排水溝に捨てた。ゆっくりと口を開く。

「今日は、とさつごっこ?とかいうあそびをするって言われました」

 三人の口元が歪み、奇妙な笑みをつくった。



END

【 piece : ノート断片より 】

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