[18禁] 逆リョナ小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
 私が嶺岸さんの身体を殴ると、彼は絶叫とともに目を覚ました。
 寝ている間に上着を捲っておいたので、彼の上半身は半裸だった。本当は剥ぎ取ってしまおうと思ったけど、チェーンで首を通すことができなかった。そのため、上着は彼の首元にマフラーのように巻きついていた。
「おはようございます。」
 元気な声で挨拶をしたけど、彼は私の顔を見るなり驚愕の声を上げて震えた。そしてうわ言のように、
「やってない……やってない……やってない……やってない……」
 と、絶え間なく口にする。
 "良薬口に苦し"、"冷酒と親父の言葉は後で効く"
 知っているいろいろな言葉を思い出しながら自分を励ましてみる。でもやっぱり、心を開いてくれないことは正直辛い。けれど……
 ……彼を絶対に見捨てたりしない。
 その決意だけが、今の自分の気持ちを奮い立たせてくれていた。
 彼は殴られたお腹の肉に大きな引っ掻き傷ができているのに気付くと、再度怯えた声を上げた。傷口からは血が滲んできていた。
 彼は貧血を起こしたのか、足元がふらつく。当然、首にかかったチェーンは、彼が倒れることを許さなかった。
 私はふらふらと立っている彼のお腹を再度、思いきり殴った。捻りを加えて内蔵に衝撃を与えるようにする。彼は「ぐぶっ……」という呻き声を漏らす。身体を少しくの字に曲げ、再びチェーンに引き留められる。彼の身体に二つ目の傷ができた。そこからも血がじわじわと滲み出していた。
 私は拳を握り締め、中指に付けたダイヤの指輪をじっと見つめた。指輪にはハートの形を模した小さなダイヤが散りばめられていて、それぞれ先の方が鋭利になっている。あらためて近くで見るととても綺麗だ。私はしばらくその輝きに見惚れる。
「このダイヤ……結構、威力あるんですよ……」
 言いながら、再度彼のお腹を殴る。彼は呻き、呼吸を荒げる。でも、私の言葉は彼の頭には届いていない様子だった。
 ……こんなに辛い思いをしてまで、どうして意地を張るんだろう?
 私は何度も何度も彼のお腹を殴った。やがて胃液と思われる液体が、糸を引くように地面に零れてきた。ふと顔を上げると、まるで精気を失ったかのようにやつれた彼の表情が見えた。
 ドクンと私の中で何かが反応する。いつもの悪い癖だろうか……
 それから私は無我夢中で、彼のお腹のあらゆる箇所を殴った。おそらくその度に、彼は地獄に瀕した亡者のような声を上げていたんだと思う。でも、私の耳にはそれは聞こえてこなかった。ただ夢中で、彼の腹部を殴り続けた。
 やがて私の腕に赤い液体が勢いよく流れてきた。そこで私ははっと我に返ったような気がした。再び目を上げると、彼は咳き込み、口から大量の血液を噴き出していた。ふと彼の腹部を見ると、私が抉った傷痕は彼のお腹に大きなハート模様を象っていた。
 ……無意識に、彼のお腹に絵を描いてしまってたみたい。
「見てください。可愛い絵ができましたよ。」
 私の声を聞いた彼は、虚ろな目のままビクリと身体を震わせた。私はその大きなハート模様の内側に、もう一つの小さなハート模様もサービスで付け加えておいた。

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コメント
この記事へのコメント
多くは血を吐する!
2008/06/20(金) 02:19 | URL | 名無し #-[ 編集]
いらっしゃいませ。
初めまして。
コメント、ありがとうございます。
楽しんでいただけたなら幸いです。
2008/06/20(金) 17:56 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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