[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 やはりシャッター音は聞こえなかったようだ。
 彼女は変わらず、既に潰れきっているであろう「何か」を未だ熱心に踏み付け続けている。
 俺は再び携帯電話を手に取り、今度は彼女の足をアップにしてもう一枚撮影した。心臓がバクバクと音を立てているのが分かった。しかし、不思議と罪悪感はなかった。彼女の姿を収めることができた喜びだけが、俺を包み込んでいた。
 しばらくすると、彼女は再び歩き出した。
 カエルの合唱の中でわずかに聞こえるコツコツというヒールの音が、彼女の妖しい美しさを想起させる。暗闇の中に彼女が吸い込まれていく。闇とともに彼女が消えてしまうのではないかという不安が俺の中に渦巻く。
 俺は急いで立ち上がり、逸る気持ちを抑えながら彼女のいた外灯まで足を運んだ。そこには、俺の想像していた以上のものがあった。
 原型を留めない平らな物体が一箇所に固まり、その無惨な姿を晒していた。一目見ただけでは、それが少し前まで生きていたものだということすら分からない。しかしそれは確かにカエルの死骸の群れだった。既にどちらの方向を向いているのかすら分からないほど、見る影もなくなっている。グシャグシャに潰れた死骸の塊を見ながら、俺はますます高揚していった。
 ――大量の殺戮……。あの美しい彼女が。あの美しい足を凶器に変えて……
 先ほど見た光景を回想する度に、俺は股間が熱くなっていくのを抑え切れなくなる。
 興奮はまだまだ治まりそうになかった。


 家はもう、すぐ目の前にまで近付いてきていた。
 俺はまだ湿り気の残るアスファルトの道を一歩、また一歩と歩き続ける。既に彼女の姿は目を凝らさなければ見えないほど遠くにあった。その姿も、もうすぐ闇へと消えていく。そう考えると、次第に妙な気持ちになってくる。できるだけ長く彼女の姿を見ていたい。そんな思いが込み上げてくるのだった。
 そして俺は家とは反対の方向へと歩を進めた。彼女の後を追って……


 暗闇に溶け込んだ彼女の姿を見つけるのは容易ではなかった。
 よほど遠く離れてしまったのだろうか。そんな不安が募ってくる。気付けば家から随分と離れた所まで来てしまっていた。残念だという気持ちが心の中に溢れてくる。
 ――もう二度と会うことはないのかもしれない。
 そう思えば思うほど、彼女の姿を一目でいいから見ておきたいという衝動に苛まれてしまうのだった。
 ただでさえ田舎の農道だ。自分の家までの一本道だからこそ、外灯もそれなりに立っていた。しかし今は、それを脇道に逸れてきているのだ。外灯もほとんどなくなり、闇が深くなってきている。
 足元が見えにくく、さっきから数々の空き缶に躓いている。その音が妙に耳に障り、何となく不快な思いがする。
 彼女を見つけられない苛立ちからだろうか。
 俺は無性に腹が立ち、再び足元に現れたコーヒーの空き缶を思いきり蹴り飛ばした。同時に俺は、自分の行為の馬鹿らしさをあらためて自覚していった。

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