{
2008/04/20(日) }
――間違いない……。これは……潰れたカエルだ。
それに気付いた時、無意識にさっきの女性の方へと目を向ける。彼女はまだ暗闇の中にいるようで、その姿は確認できなかった。次の外灯までは少し距離があった。
――彼女がやったのだろうか。こんな残酷なことを……あの綺麗な女性が?
俺の心臓が鼓動を大きくしていくのが分かった。
先ほどの何かを叩き潰すような仕草や、踏み躙るような行為。あれは、カエルを潰すためだったのだろうか。俺にはどうしても理解できなかった。なぜ? 何の目的で? どうしてあんな美しい人が?……
分からない……。しかしもし仮に俺の想像が当たっていたとしたら、あの女性のパンプスの裏にはベットリと血に塗れたカエルの残骸が……
心臓が、一際大きく跳ねた。と同時に、下半身が急激に熱を帯びていく。
――俺は……興奮している?
一体何にだろうか。まさか潰れたカエルに興奮したとでもいうのだろうか。この異様な状況で、なぜ俺は勃起しかけている?
俺は無意識に、踵を返した。先ほどのタバコを見つけた外灯へと向かって――
ぼんやりとした灯りに照らされたタバコは、先ほどのままだった。
口紅のついた、踏み躙られたタバコ。これはおそらく彼女が吸って踏み躙ったものに違いない。そう考えると、俺の股間はますます肥大化していった。
こんな感覚は生まれて初めてだった。
彼女の冷たい笑みや踏み付ける行為、そして何匹ものカエルの命を奪ったあのパンプス……
そのことを考えれば考えるほど、興奮してくる自分がいる。
――俺は、一体……
自分が分からないまま、俺はそのタバコを拾い上げる。夢中で口紅の跡を舐め回した。踏み拉かれたタバコが見せる歪な形は、彼女の足が、パンプスがしたこと。そう考えながら舐め回していると、俺は不思議な感覚に囚われてしまう。気付くと俺はそのタバコをポケットにしまっていた。
その時、自分の立っている二つ前の外灯の下に彼女の姿が再び見えた。また立ち止まっている。
自分は何を期待しているのか。何を知りたいのか。何を見たいのか。そのどれもが理解できなかった。しかしいつの間にか俺は、彼女の見せた「何か」に惹かれていたのだろう。興味を抑え切れず、俺は無我夢中で、彼女のいる外灯まで急ぎ足で進んでいった。
俺は彼女のいる外灯の少し前で立ち止まり、暗闇に身を潜めながらじっと彼女の様子を見ていた。彼女はこちらの外灯の下でも、足で何かをグリグリと踏み付けている。
――やっぱり、彼女があのカエルを……
そう考えると、ますます股間が熱くなってくる。この感情をどう表現したらいいものだろうか。
彼女の攻撃的なパンプスやそこから覗く足の甲、そしてそれを覆う薄いストッキング。そのどれもに眩暈がしそうだ。常識的に考えたら、これは生物虐待の現場だ。彼女の残虐な行為に怒りを覚えたところで、何の不思議もないはずだった。
しかし俺は違った。
彼女の行為が残虐であるほど、そして残虐だと思うほど、彼女のあの美しい足によって生物の命が次々と奪われていってるのだと思うほど、俺の心臓の鼓動は激しくなるばかりだった。
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それに気付いた時、無意識にさっきの女性の方へと目を向ける。彼女はまだ暗闇の中にいるようで、その姿は確認できなかった。次の外灯までは少し距離があった。
――彼女がやったのだろうか。こんな残酷なことを……あの綺麗な女性が?
俺の心臓が鼓動を大きくしていくのが分かった。
先ほどの何かを叩き潰すような仕草や、踏み躙るような行為。あれは、カエルを潰すためだったのだろうか。俺にはどうしても理解できなかった。なぜ? 何の目的で? どうしてあんな美しい人が?……
分からない……。しかしもし仮に俺の想像が当たっていたとしたら、あの女性のパンプスの裏にはベットリと血に塗れたカエルの残骸が……
心臓が、一際大きく跳ねた。と同時に、下半身が急激に熱を帯びていく。
――俺は……興奮している?
一体何にだろうか。まさか潰れたカエルに興奮したとでもいうのだろうか。この異様な状況で、なぜ俺は勃起しかけている?
俺は無意識に、踵を返した。先ほどのタバコを見つけた外灯へと向かって――
ぼんやりとした灯りに照らされたタバコは、先ほどのままだった。
口紅のついた、踏み躙られたタバコ。これはおそらく彼女が吸って踏み躙ったものに違いない。そう考えると、俺の股間はますます肥大化していった。
こんな感覚は生まれて初めてだった。
彼女の冷たい笑みや踏み付ける行為、そして何匹ものカエルの命を奪ったあのパンプス……
そのことを考えれば考えるほど、興奮してくる自分がいる。
――俺は、一体……
自分が分からないまま、俺はそのタバコを拾い上げる。夢中で口紅の跡を舐め回した。踏み拉かれたタバコが見せる歪な形は、彼女の足が、パンプスがしたこと。そう考えながら舐め回していると、俺は不思議な感覚に囚われてしまう。気付くと俺はそのタバコをポケットにしまっていた。
その時、自分の立っている二つ前の外灯の下に彼女の姿が再び見えた。また立ち止まっている。
自分は何を期待しているのか。何を知りたいのか。何を見たいのか。そのどれもが理解できなかった。しかしいつの間にか俺は、彼女の見せた「何か」に惹かれていたのだろう。興味を抑え切れず、俺は無我夢中で、彼女のいる外灯まで急ぎ足で進んでいった。
俺は彼女のいる外灯の少し前で立ち止まり、暗闇に身を潜めながらじっと彼女の様子を見ていた。彼女はこちらの外灯の下でも、足で何かをグリグリと踏み付けている。
――やっぱり、彼女があのカエルを……
そう考えると、ますます股間が熱くなってくる。この感情をどう表現したらいいものだろうか。
彼女の攻撃的なパンプスやそこから覗く足の甲、そしてそれを覆う薄いストッキング。そのどれもに眩暈がしそうだ。常識的に考えたら、これは生物虐待の現場だ。彼女の残虐な行為に怒りを覚えたところで、何の不思議もないはずだった。
しかし俺は違った。
彼女の行為が残虐であるほど、そして残虐だと思うほど、彼女のあの美しい足によって生物の命が次々と奪われていってるのだと思うほど、俺の心臓の鼓動は激しくなるばかりだった。
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この記事へのコメント
続きが気になります(^O^)
たのしみにしています!
この女性はちょっと、想像ですが、イメージ的には、綺麗な顔した、くちさけ女が頭に浮かんできました(笑) こっ こわい(笑)
2008/04/20(日) 00:41 | URL | あゆみ #-[ 編集]
あゆみさん、いつもコメントを有難うございます。
楽しみにしていただけて何よりです。リアルタイムでのご感想は、本当に励みになります。
登場人物を想像していただけることも嬉しいですね。
小説はまずその世界に入ってもらわなければ、ただの文字の羅列で終わってしまいますので。
それにしても、イメージが「口裂け女」とは……
私はオカルトも好きなので、無意識に作品に反映されてしまうのかもしれません(苦笑)
今回は長編の作品となりますが、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
楽しみにしていただけて何よりです。リアルタイムでのご感想は、本当に励みになります。
登場人物を想像していただけることも嬉しいですね。
小説はまずその世界に入ってもらわなければ、ただの文字の羅列で終わってしまいますので。
それにしても、イメージが「口裂け女」とは……
私はオカルトも好きなので、無意識に作品に反映されてしまうのかもしれません(苦笑)
今回は長編の作品となりますが、最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。
2008/04/20(日) 15:28 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]

