[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 さっきまでの騒音は嘘のように消え去っていた。
 風の音やそれになびく木の葉の揺らぐ音が耳に入り、それが却ってこの場の静寂を強調していた。
 茶髪女は無言のままゆっくりと洋介さんの身体を解放した。彼の顔面は見る影も無くボロボロになり、身体中が血塗れになっていた。無論、それは洋介さんだけの話ではない。身体を起こした女もまた、返り血でセーラー服を赤く染め上げていた。その女の姿に、何故かオレは再び女性としての魅力を感じていた。
 茶髪女はしばらくの間、じっと洋介さんを見下ろしていた。
 ふいに、女は洋介さんのズボンの中に手を入れる。オレは女のその突拍子もない行動に、思わず呆気に取られた。どうやら女は、洋介さんの陰茎を弄っている様子だった。
 そして、ポツリと呟く。
「脈あり。こいつは調教次第かな……」
 言いながら茶髪女は「ふふ」と笑う。それから洋介さんのポケットに手を入れて生徒手帳を探り当てると、それをそっと自分の手の中に収めた。そして今度はオレの方へと顔を向け、意味ありげにその表情を緩める。オレは無意識にサッと顔を下げ、気絶を装う。「この子もいずれ、かな」という言葉がかすかに聞こえる。その女の奇怪な言動や行動の意味は、オレには全く分からなかった。
 ふと、木の葉のざわめきが大きくなったような気がした。嫌な雰囲気を感じる。ちらと再び目だけを茶髪女の方へと向ける。そこでオレは、想像もしなかったものを見た。女を見つめるオレの目に同時に映ったものがあった。それは、稔さんだった。
 血塗れになった稔さんはいつの間にか意識を取り戻し、茶髪女の背後にまで迫っていたのだ。その手にはナイフが握られ、月の光を反射してギラギラと光を放っていた。女は彼の存在に気付いていないようだった。勝ち誇った稔さんの表情がはっきりと見えた。彼はゆっくりとナイフを頭上に翳した。


 ――それは、あっという間の出来事だった――
 ボブカット女がふいに稔さんの背後に回り込み、ポンと肩を叩く。稔さんがふり返ると同時に、女は抱きしめるようにして稔さんに身体を密着させた。今にも唇が触れるほどの距離だった。
 稔さんがわずかに頬を染めたのが分かった。ボブカット女の見せる魅惑的な表情や仕草は、瞬時に稔さんを虜にしていたのだ。その時、オレは直感的に稔さんの負けを確信した。
 ボブカット女が右肘を後ろにゆっくりと引き、フッと稔さんの耳元に吐息を吹きかける。次の瞬間には、稔さんの頬はまるで餌を頬張ったリスのように滑稽に膨らみ、その瞳は大きく見開かれていた。
 オレにははっきりと見えた。稔さんの腹に手首まで突き刺さったボブカット女の腕が。
 女が拳を引き抜くと同時に稔さんは声もなく膝を折り、四つん這いのような姿勢で地面に突っ伏した。稔さんを見下ろすボブカット女がうっすらと微笑みを浮かべていたのを、オレは見逃さなかった。
 稔さんの口からはやがて吐瀉物がゲロゲロと吐き出された。身体を地面に横たえ、彼はピクリとも動かなくなった。


 心臓の音が聞こえてしまわないかと不安になった。
 再び静寂に包まれたこの公園の中で静かに佇む女子高生二人と、倒れ込む三人の男たち。その絵面は、他人が見たらどれほどシュールなものに映るのだろう。そんなことを考えながら、何とか心を落ち着けようと必死になっていた。
 オレが目にした数々の信じられない光景。その全てが現実だと思い知らされた。圧倒的な強さをもつ女子高生二人の存在を前にし、オレはもはや戦意の欠片すらも無くしていた。
 今のオレにできるのは……気絶したふりだけ。
 薄目を開けたまま、彼女たちの姿をただぼんやりと眺めていた。

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