[18禁] 逆リョナ小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
 オレの怒りは頂点に達しようとしていた。
「バ、バカにしてんのかこの女! てめえは……」
 言葉の途中で稔さんに口を塞がれた。オレとしたことが、つい感情的になりすぎたようだ。稔さんの厳しい視線がオレに突き刺さる。オレは感情を押し込め、自分の失敗を再び恥じた。オレのその様子を確認した稔さんは、視線を女へと向けた。見れば洋介さんも、さっきまでとは違った恐ろしい眼光をその目に湛えていた。
 洋介さんがいつになく重く、潰すような声色で呟く。
「……乱暴なのが好みなんだな。」
 稔さんがそれを受けて口を開く。
「どうもそうらしい。ま、それも面白えか。」
 二人の目の色は恐ろしいまでに鋭くなっていた。オレは震えが止まらなかった。これが武者震いとかいうやつなのだろうか。
 洋介さんは女の肩を抱いたまま、ナイフの逆面を喉から首筋、襟元へと滑らせる。稔さんはゆっくりと立ち上がると、ナイフを女の目の前に向けた。それでも女は表情を乱さない。しかしその瞳の奥には、何か冷たく残忍な光が覗いている気がした。オレは怒りとは別に、この女に不思議な感情を揺さぶられているのを感じていた。
 ――これは、恐怖? ……そんなわけあるか、馬鹿らしい!
 女はやがてふうっと溜息を一つ漏らし、呟いた。
「……しょうがない、か。」
 言葉の意味がオレには理解できなかった。妙に落ち着いた女の態度に、何故か胸が疼く。
 その時だった。

「やめなさい!」

 ドスを効かせた張りのある声が響いた。見るとそこには、同じく高校生だと思われる女が立っていた。
 茶髪の可愛い女だった。派手な外見なのに清純な雰囲気をもつ不思議な女だと思った。大きな胸がオレの股間を刺激する。ボブカットの女とは違った種類のセーラー服を着ている。
 洋介さんはボブカットの女をしっかりと抱き留めたまま、目だけでその姿を確認して口を開く。
「あら。おいおい人数増えちゃったよ。しかもまた可愛いし。これ何てエロゲ?」
 その口調は先ほどよりも和らいでいた。
「唯人、そいつ先にヤッちまっていいぜ。」
 そう続けた洋介さんの言葉に、オレの身体がピクリと反応する。
 稔さんはボブカットの女から目を逸らさないまま、洋介さんの言葉に応える。
「5Pはさすがに未経験だな。」
 そう言った稔さんの口元には薄ら笑いが浮かんでいた。
 オレはナイフを茶髪の女へと向け、体勢を整えた。手が震える。足元が覚束ない。それは決して、この茶髪の女そのものに対する恐怖心などからではなかった。人に刃物を突きつける瞬間。それが、オレにとってとても重いものに感じられたからだった。オレは自分の情けなさをあらためて痛感した。
 その時、洋介さんの鋭い声がオレへと飛んできた。
「このチャンスをモノにしろ!」
 その言葉がオレの弱った心を奮い立たせた。

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コメント
この記事へのコメント
次の展開が気になりますo(^-^)o読んでいると、情景とかが想像できて、たのしいですo(^-^)o 毎日、更新されて、すごいとおもいます! まだまだこれからもがんばってくださいね!
2008/03/20(木) 00:25 | URL | あさみ #-[ 編集]
こんばんは。
コメント、有難うございます。
毎度ご覧いただき、大変嬉しく思っています。励ましのお言葉が身に染みます。
個人的には情景や心情描写には特に気を配っているのですが、なかなか難しいもので。
そう言っていただけると、思わず調子に乗ってしまいそうです(笑)
作品をお楽しみいただけるよう、これからも精進していきますね。
今後も応援のほど、どうぞよろしくお願いします。
2008/03/20(木) 02:32 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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