[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  〜美しき女性たちの狂気〜
 雪はしんしんと降り続いていた。
 絶えず途切れない人の声の中、除夜の鐘が厳かに鳴り響く。
 僕は女王様の後ろに貼り付くように、人混みを歩いている。

 出したい……。

 除夜の鐘が百八回撞かれるのは、人間にその数だけの煩悩があるからだという話をどこかで聞いた。
 今の僕はと言えば……まさに煩悩の塊だろう。
 僕は女王様に射精管理をされている。最後に射精したのは、もう一ヶ月も前になるだろうか。
 羽織ったコートの下は全裸。首には首輪が付けられ、女王様はそこについたリードを持っている。お尻の穴にはリモコンバイブが挿入されており、さっきからずっと微振動を続けている。そのリモコンはもちろん女王様の手の中だ。
「人がたくさんね。」
 女王様は僕の方を振り返ることなく、僕に語りかける。
 コートからストッキング、ピンヒールに至るまで全て黒で彩られた女王様の姿はとても美しく、僕はその姿を見るだけでもどかしさを抑えきれない。
「ほら。ちゃんと歩きなさい。」
 歩きながら女王様は、後ろにいる僕の鳩尾を肘で突いたり、ピンヒールの先で足を踏みつけたりする。僕はその度に、与えられた苦痛によって過敏に下半身を反応させてしまう。
「女王様。僕……」
 腰の辺りが熱い。僕の興奮は既に限界を迎えていた。自分の欲求を抑え込めない。
「何?」
 冷静な瞳に見据えられ、僕はそこで言葉を続けられなくなる。
「はうっ……」
 挿入されたバイブが振動を強くする。射抜くような瞳はそのままに、女王様は口元を弓なりに曲げた。女王様にとって、僕が欲求を口に出すことを抑制するのは赤子の手を捻るが如きことなのだ。あらためてそれを自覚させられる。僕は俯き、黙って女王様の後ろを再び歩き続ける。
「どうしたの?」
 黙り込んだ僕を見て女王様が声をかける。僕はその問いに、すぐには応えることができなかった。
「我慢、我慢。いい子ね。」
 茶化すように女王様は再び僕に声をかける。しかし僕はまだ口を開くことができなかった。
 ――女王様。僕は苦しいです。出したい……。こんな僕の気持ちにも気付いてもらえないんでしょうか? そう思うことも罪ですか? 女王様……。僕は、だんだんとあなたが分からなくなっています……
 自分の中で不安が募っていくのが分かり、自己嫌悪に陥る。きっと僕はこのまま……女王様の玩具にされながら……。それで飽きたら、きっと……
 いつの間にか、目の前には大きな境内が見えていた。
 それに気付いた時、僕の首輪がぐいと強く引かれる感触があった。拝殿を前に女王様は、既に参拝を始めていたのだ。リードを手にしたままで。

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