[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  〜美しき女性たちの狂気〜
 どれほどの時間、彼女と見つめ合っていたのだろう。
 この部屋は物音一つしない。俺たち二人の間にも、長い沈黙があった。もちろん、その沈黙は俺にとって決して心地の悪いものではない。彼女にとっても、それは同じことだろう。そこにあるのは、お互いの心が通じ合ったという喜びと、それによる安心感、充足感……。
 静かな聖夜。静寂が俺たちを含め、この世界の全てを包み込んでいるようだった。
 彼女がそっと俺の手に触れる。俺はその手を、両手で覆い返す。確かにそこには言葉のないコミュニケーションがあった。
「由梨……」
 俺が彼女の名前を呼ぶ。
「……徹くん。」
 彼女が名前を呼び返してくる。今の俺には、それで十分だった。
 こんな素晴らしい夜を体験できたこと、そして、彼女がここにいてくれること……
 この胸に、その幸せを噛み締めていた。
 俺は彼女の姿をあらためて見回した。欲情を掻き立てるサンタ衣装の赤。その下から覗く彼女の瑞々しく綺麗な生足。そしてその先に見える、白い下着。ゆっくりと顔を上げれば、そこには幼さの残る可愛らしい笑顔がある。その瞳、鼻、唇、髪……。
 彼女の全てが愛しい。彼女に対する狂おしいほどの愛情に身を任せ、俺は彼女に思いきり跳びついた。その勢いで、俺たちはベッドの上に倒れ込む。

 ――!!――

 ……俺は自分の愚かさを呪った。
 何せ彼女は天性のドジっ子……。彼女は何も悪くない。さっきまであれほどいろいろなハプニングがあったじゃないか。それなのに……どうして俺は……
 軽率な行動を取ってしまったことを今さら悔やんでも仕方がない。今俺に出来ることは、意識を……しっかりと……保って……いること……
「ごふっ……」
 小さな咳き込みが口から漏れる。どうやらそれはできない相談らしかった。

 ――今日は一日幸せな時間が過ごせて……よかった……

 遠退いていく意識の中で、俺は心からそう思った。
 跳びついて倒れ込んだ勢いがカウンターとなり、見事なまでに俺の鳩尾の急所を撃ち抜いた彼女の膝。その見事なまでの白く美しい脚が、俺の目にしっかりと焼き付いていた。

 最後に聞こえた言葉は……「あれ? 寝ちゃうの?」だったっけ? 「徹くんって本当に楽しませてくれるよね……」だっけ? よく聞き取れなかったな……

 倒れゆく俺を見る彼女の口元が笑っていたのも、きっと気のせいだったのだろう……。



END

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