[18禁] 逆リョナ小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
 男たちは怯えていた。
 ひと気のほとんどない路地裏で仲良く二人で屯している男たちの目的なんて、たかが知れている。
 引ったくり、強盗、麻薬、強姦……。
 正直、彼らの目的が何であるか。そんなこと私には微塵も興味がなかった。
 私が必要としているのはただ一つ。正当性だ。それが合法か違法かなどということではない。
 ――罪悪感を覚えるかどうか。
 ただそれだけが私に必要な正当性だった。
 そんな私にとって、こんなところで屯しているお兄さん方に出会うことができたのは幸運というべきかもしれない。彼らは間違いなく「悪」だ。それが分かれば、後は私の好きなようにできる。
 ただ、ナイフを手にしただけでこれほどまで彼らが怯えるとは想像以上だった。こういう男たちは相手が女だと思うと決まって馬鹿にしてくるものだと思っていたから。
 もしかすると、ちょっと背伸びしたいだけの若者たちなのかもしれない。
「こいつ何やっちゃってんの? まさか犯され志願?」
 デブ男の方が茶化すように啖呵を切る。言いながら足が小刻みに震えているのは何でかしら?
「頭やばくネ? やっべ、俺たち怒っちゃうかも。後悔しちゃうよ。」
 もう片方のヒョロ男もそれに乗じて強がる。しかしその声は震えていた。見た感じでは私と彼らの歳はさほど変わらないだろう。二十代前半ほどだろうか。
 私は思わず「ふふ」と声を漏らす。その反応が気に入らなかったのか、啖呵を切ったデブ男は拳を握りしめた。もう一人も体勢を低くし、身構える。
 ――あ、そろそろ始まりかな。
 身に着けたロングスカートを破り、動きやすい態勢を作る。セミロングの髪は後ろで結び、ブレザーのボタンを胸元まで開く。
 デブ男が奇声を上げたかと思うと、次の瞬間には私に威勢よく殴りかかってきた。
 私は軽く横に身体を流して相手を引きつけると、その勢いを利用して腹に膝蹴りを入れた。
「ぐうえっ!」
 デブ男は、私の膝蹴り一発で呆気なく地面に崩れ落ちた。
 それを見ていたもう一人のヒョロ男は、信じられないといった様子でその光景を見ていた。
 ――それじゃ、ちょっと楽しませてもらおうかな……
 私は蹲っているデブ男の太腿にナイフを突き刺した。男が断末魔の声を上げ、地面をごろごろと転がり出した。太腿から勢いよく噴き出した鮮血が私の身体を洗い流す。
 私は踵を返し、ヒョロ男の方へと走った。突然の出来事に呆然としていたその男は、私が目の前に立った時にはまだ何も反応することができていなかった。
「あ……」
 彼がそう漏らすと同時に、私は男の顔面にハイキックを見舞った。ヒョロ男の身体が空中で回転し、地面に叩きつけられる。その姿が何とも滑稽だった。
 ヒョロ男は鼻血を噴き出し、呆気なく気を失ってしまった。

Back | Novel index | Next
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する