[18禁] 逆リョナ小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
「ぼ……僕じゃない……僕じゃ……」
 凛の瞳がキラリと光る。握りしめた拳を男の目の前に翳し、下目でじっと男を見下ろしていた。ただそれだけでも、男の戦意を喪失させるには十分すぎるほどの威圧感だった。
「まだ、続けますか?」
 凛が冷たくそう言い放つ。男は身体を震わせ、その言葉に大きく反応した。
 男の顔は既に見る影もなく潰れていた。血の混じった吐瀉物が床一杯に広がり、男は身体を小さく丸めてその場に蹲っていた。激しく咳き込み、既に声を出すことも困難である様子だった。剥き出しにされた上半身には至る所に痣ができ、所々に血が滲んでいた。
「わ……分かった。分かりました。ご……ゴホッ……。すみません。僕が……やりました。」
 必死で声を絞り出す。
 凛は安堵の溜息を漏らし、救護担当への連絡のベルを鳴らした。立ち会っていた刑事二人も思わずニヤリと笑みを零す。
「自白終了です。手当てを急いで。」
 受話口から凛は冷静にそう告げた。
 間もなく救護担当の人間が担架を持ってやってきた。無言のまま男を担架へ乗せると、そのまま取調室から飛び出すように出ていった。
 静寂に包まれた取調室をあらためて見回し、再び凛は大きく溜息をついた。
「ごくろうさん。これから詳細を吐かせんとな。後は我々が引き継ぐ。」
 事務的な言葉を聞き流し、凛は二人に一礼すると取調室を後にした。



 仮眠室へと足を運んだ凛は、おもむろにベッドへと身体を投げ出した。
 ――今日は少し疲れた――
 凛は目を閉じて仮眠を取る。ここのところ昼夜を問わず仕事に追われる日々が続いている。
 新法案「正当拷問自白法」が成立してからというもの、警察内部はそれに関わる対策本部の立ち上げや連日の会議で急激に慌しくなっていた。それに伴って管理システムや担当、そして人間関係までもが急速に変化していった。警察署内の忙しさから、警察関係者には次第に余裕がなくなっていった。
 容疑者自白担当は人選が厳しい。そこに係る労力や精神力は半端なものではない。人選にはそれに加えて格闘の才能や努力を惜しまない姿勢、責任感など、あらゆる素質が要求される。凛は、その基準を全てクリアしたものと上層部に判断された。
 任務についてからというもの、凛にとっては毎日が激務の連続だった。それでも彼女は自分に与えられた使命を果たそうと、日々努力していた。

Back | Novel index | Next
コメント
この記事へのコメント
最近、忙しくてコメントを書き込んでいませんでした。すみません。また宜しくお願い致します。
2011/06/22(水) 11:40 | URL | ひらき #k62HVzjU[ 編集]
とんでもないです。
ひらきさん、こんにちは。
謝っていただく必要なんて全く無いですよ。義務ではないですから(笑)
またコメントを頂けて嬉しいです。
こちらこそ、今後もどうぞよろしくお願いいたします。
2011/06/23(木) 15:58 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する