[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  〜美しき女性たちの狂気〜
 穴の開いた男の喉から噴き出してくる血液が私の身体中に降り注いだ。それはまるで、男の言葉を必死で伝えようとする生き物のように、私の身体に絡み付いてくるのだった。
 喉から抜き取ったヒールは、彼らの血で既に赤一色となっていた。
 二つの亡骸を後目に、失神した細目の男へとゆっくり歩を進める。
 私は男を見下ろしながら、全体重をかけてその喉を踏み潰した。口から溢れてくる血の匂いがとても心地よかった。
 初めての貴重な体験だった。
 人間を踏み潰す感触は、きっとこれからも忘れることはないだろう。
 無様な姿を晒した三体の亡骸を後目に、私は踵を返した。肌をかすめるさわやかな夜風が、とても清々しく感じられた。


 家に入ると、我が家の匂いがした。いつもと変わらない空気が、私の心を少しだけ緩ませる。
 いつもは閑静な住宅街。しかし今日は違った。早速、その音を打ち消す騒がしいパトカーのサイレンの音が夜の静寂を破っていた。
 私はまだ興奮が冷めきっていなかった。洗面台へと足を運び、水を一杯飲む。そこに置かれた二本のハブラシが、何となく私の心を落ち着ける。
 洗面所を出てふとベッドの方を見ると、彼は既に夢の中にいた。まるで子どものように、すやすやと寝息を立てる彼の姿がいつも以上に愛おしく感じられた。

 ……………

 その時、私の中の『何か』がぞくっと反応した。その『何か』が何であるのか、私には何となく分かっていた。
 私は既に、『人間を潰すこと』に快楽を求める人間になってしまっていたのだろう。
 人間?……もしかしたら、こんな女はもう人間ではないのかもしれない……

 ――最初はトマトだった。――トマトから全てが始まった……
 私の欲求に終わりはあるのだろうか。いえ、そんなことはもうどうでもいい。ただ私は、ここでじっと彼が起きるのを待つことにしよう。その時を待つことにしよう。待つんだ。待つんだ……

 そう。あなたを潰す時が来るまで……



END

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