{
2007/08/18(土) }
俺の話を聞いた竜崎は目を大きく見開き、食い入るように俺の瞳を覗き込んでいた。
「それ、本気なのか。」
「あぁ。まだ実行の日は分からないんだがな。ただ、相手も相当慣れてると見ていいだろう。下手したら命を落とすことになるかもしれない。」
竜崎はしばし絶句していた。無理もない。
-----俺の彼女が、姉の復讐に行こうとしているんだ。-----
しかも、それがどれほどヤバイことか、こういうことに免疫のない竜崎でも十分理解できることだったであろうから。
授業のチャイムが鳴り響くと同時に、先生が教室へと入ってきた。俺たちは話を中断する。
委員長の号令と先生の講義が、今はやけに無機質に聞こえた。
優美子の身につけた力は、もはや俺の想像の域を大きく超えていた。俺が捕まえてきた獲物で、それを証明してみせた。
――俺にできることはここまでなのかもな…
ふと、彼女の復讐についての思いが俺の頭をかすめる。
もはや自分には優美子を止める力など全く無いことにあらためて気付く。彼女は必ず復讐に行くだろう。しかしそれがいつ、どこで行われるのか分からない。
――優美子になら、可能かもしれない。いや、確実に成功するだろう。しかしその後はどうする? 万が一、警察沙汰にでもなったら…
俺はまた考え込んでいた。
優美子を守り抜く。それだけがはっきりと見えた俺の目標だった。
どんなことがあっても、誰を差し置いても、自分は永遠に優美子の味方でいようと心に強く誓ったことは忘れてはいない。
――前言撤回だ。俺にはまだまだできることがある。
その日からそれとなく優美子に復讐についての話をもちかけた。
しかし優美子はその話題になると決まって話をあからさまに逸らした。それでも俺はめげずに彼女から少しずつ情報を得ていった。
何とかその実行日を聞き出した時には、既にその前日になっていることを、この時俺は初めて知った。
そしてこの瞬間、俺は自分がこれまでどおり普通に学校に通うことはもうできないと直感していた。
――とりあえず、連絡だけはしておくか…
俺は竜崎に電話をかけた。
「後を…頼むな」とだけ言うと、一方的に電話を切った。
Back | Novel index | Next
「それ、本気なのか。」
「あぁ。まだ実行の日は分からないんだがな。ただ、相手も相当慣れてると見ていいだろう。下手したら命を落とすことになるかもしれない。」
竜崎はしばし絶句していた。無理もない。
-----俺の彼女が、姉の復讐に行こうとしているんだ。-----
しかも、それがどれほどヤバイことか、こういうことに免疫のない竜崎でも十分理解できることだったであろうから。
授業のチャイムが鳴り響くと同時に、先生が教室へと入ってきた。俺たちは話を中断する。
委員長の号令と先生の講義が、今はやけに無機質に聞こえた。
優美子の身につけた力は、もはや俺の想像の域を大きく超えていた。俺が捕まえてきた獲物で、それを証明してみせた。
――俺にできることはここまでなのかもな…
ふと、彼女の復讐についての思いが俺の頭をかすめる。
もはや自分には優美子を止める力など全く無いことにあらためて気付く。彼女は必ず復讐に行くだろう。しかしそれがいつ、どこで行われるのか分からない。
――優美子になら、可能かもしれない。いや、確実に成功するだろう。しかしその後はどうする? 万が一、警察沙汰にでもなったら…
俺はまた考え込んでいた。
優美子を守り抜く。それだけがはっきりと見えた俺の目標だった。
どんなことがあっても、誰を差し置いても、自分は永遠に優美子の味方でいようと心に強く誓ったことは忘れてはいない。
――前言撤回だ。俺にはまだまだできることがある。
その日からそれとなく優美子に復讐についての話をもちかけた。
しかし優美子はその話題になると決まって話をあからさまに逸らした。それでも俺はめげずに彼女から少しずつ情報を得ていった。
何とかその実行日を聞き出した時には、既にその前日になっていることを、この時俺は初めて知った。
そしてこの瞬間、俺は自分がこれまでどおり普通に学校に通うことはもうできないと直感していた。
――とりあえず、連絡だけはしておくか…
俺は竜崎に電話をかけた。
「後を…頼むな」とだけ言うと、一方的に電話を切った。
Back | Novel index | Next

