[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 ひとしきり泣き終わった葵は、静かに立ち上がった。
 誰も何も言葉を発しない。いや…発することができない。
 再びこの狭い空間を覆う静寂は、とても奇妙で不快なものだった。
 彼女を包んでいたのは虚無感…それとも…
 葵は丸出しになっていた俺の股間のチャックをそっと上げた。そして、身体中の力が抜けたようにふらふらと…ゆっくり亮平の方へと向かっていった。
「…これでお別れね。こんな結末…見たくなかった。」
 彼女は恐ろしいほど無表情だった。ただ、その瞳は…明らかに何かを決意した目であった。
 葵は最後の力を振り絞って、もはやぐったりと倒れ込んでいる亮平をじっと見下ろしていた。
 俺は背筋が凍るような思いがした。葵…葵…
「やめろ!葵ー!!」
 しかし俺の言葉は彼女には届かなかった…
 葵はその足を膝から曲げて大きく上へと振り上げると、靴底で亮平の頭を力いっぱい踏み潰した。
 何度も…何度も…何度も…何度も…

 潰れきった亮平の頭を見つめながら、虚ろな目で彼女はその場にしばし立ち竦んだ。
 …雪乃…これでよかったんだよね。…きっと…喜んでくれるよね…
 葵は手に持った桐を自分の喉元に突き付ける。
 …やめろ…やめてくれ…もう十分だ…葵!!

 ……!!!……

 葵の喉に、小さな深い穴が開いた。
 喉元から朱が零れ落ち、やがて彼女は倒れた。
 彼女の死に顔をひきたてるように、碧いドレスはとても煌いて見えた。


 …憎しみは何かを解決してくれるものではない。
 それは消えることなく…ただ悲しみと空しさだけを残して去っていくのだ。
 そんなこと…最初から分かっていたはずなのに…
 それなのに…


 俺はその場にへたりこんだ。だんだんと体から力が抜けていく。
 もう二度と目覚めることはないかもしれない。
 それでもいいと思い、俺は目を閉じた。



END

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コメント
この記事へのコメント
何だか切ない…
たった一つのボタンの掛け違いが、全てを狂わせてしまったんでしょう。
2007/06/26(火) 01:40 | URL | SR #bMUbTW1E[ 編集]
どうもです。
作品に浸っていただけて何よりです。
「たった一つのボタンの掛け違い」その表現、いただいていいですか?
一つの物語として読んでも面白いと思えるような作品を制作していきたいものです。
2007/06/26(火) 12:35 | URL | ryonaz #6x2ZnSGE[ 編集]
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