[18禁] 逆リョナ小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
 狭く薄暗い空間。言いようもない閉塞感。その全てが俺の恐怖心を煽る。
 相変わらず恐ろしいまでの静けさを保ったこの部屋の中で、俺は何をするでもなくただじっと時が過ぎるのを待っていた。
 怖い…これから俺は…どうなるんだろう…。もしかしたら…ずっとこのまま…。
 誰でもいい。誰かこの状況を説明してくれ。俺は、ここで何をどうすればいい?
 何がどうなってる?…俺は誰だ?…
 …
 考えていても…何も始まらないか…
 ひとしきり考えた後、俺は諦めの気持ちを強くする。
 俺は少しでも気持ちを落ち着かせようとした。身体を動かせはしないかと身を捩ってみる。
 がっちりと、完全と言っても過言ではない拘束感…。俺はすぐに無駄な力を使うことをやめた。
 何が何だかさっぱり分からないまま…ただ自分の置かれている立場を受け入れる…。
 どうして俺がこんな目に?…俺が一体、何をしたって言うんだ…
 この空間では、ネガティブな思いが際限なく俺の頭の中を巡る。
 為す術のない俺にとってここでこうしている時間はあまりにも長かった。その長い長い時間…俺はただじっと耐えるしかなかった。

 どれくらいの時間が過ぎただろうか。部屋の外からわずかではあるが物音が聞こえてきた。
 何かを動かす音…物が移動する音…。この音は…人間が活動する音だ…。
 俺は直感的にそう感じていた。
 今の俺にとってはそれだけで十分だった。そのことが不思議と俺に少しの勇気と気迫を取り戻させる。
 考えてみれば当然のことだ。自然にこんな状況が作られるわけがない。
 誰かが俺をこのような状態に追い込み、誰かが何かを目的に俺をここに閉じ込めていることは、火を見るよりも明白な事実だ。
 そう考えた時、初めて俺の中にある芯の部分が大きく高鳴りを見せたように思った。
 俺をこのような状態に追い詰めた者への憎悪という一つの形が、俺に再び人間としての理性を取り戻させたのだ。
 それは、自分が独りではないのだと気付いた時の感覚に似ていたのかもしれない。
 誰かを敵にすることで、自分が自分であることを再確認する。
 そんな意味合いが含まれていたのかもしれない。

 手荒い歓迎…受けてやるよ…。お前の姿をこの目でしっかりと拝んでやる。来るなら来い…
 俺はこの状況を作り出した未だ見ぬ悪の影の存在を、うっすらと頭に描いていた。
 これが何者かによる陰謀なのであればそれもまた一興。
 それに抗い得るだけの精神力を、自分がもち合わせていることだけには自信があった。
 ただ…今はこの状況を受け入れるしかない。相手がどう出てこようが…まずは受け入れるしかない。
 今の俺には、何が何だかまるっきり分からないのだから…

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