{
2007/05/22(火) }
最初の仕事であると同時に、その相手が正当拷問自白法成立以来初めての違反者だったということもあり、正直最初は緊張して仕方がなかった。
しかし彼に刑を執行しているうちに、私は確実にこの仕事を楽しく思えてきていた。
こんなに楽しいなら、これから先もやっていけると思う。
私は彼の顔をじっと見つめた。彼が弱い小動物のように見えた。
身体をぶるぶる震わせながら小さくなっていた。
彼の取調べを担当した凛先輩は、『強情を絵に描いたような人だった』って言ってたけど…正直、全く印象が違っていた。
今の彼は…ただ怯えるだけの小動物。絶対的な力に服従するだけの…ふふ…
私は可笑しくて仕方がなかった。今にも笑い出しそうになるのを堪えながら、私は彼に堂々と近付いた。
「お…お願いします…もう…もう…」
私は彼の顎を指先で優しく撫でた。こんなにも愛しさを感じるなんて思ってもみなかった。
許し難い大犯罪者…それなのに…
私は彼の口を片手で掴み、無理矢理口を開けさせた。無抵抗な彼の前歯をペンチでゆっくりと挟み込む。
「は…や…や…」
我慢できずに彼の頭を撫でる。身体を摺り寄せる。
…この感動をいつまでも覚えていたい…
そんな思いを胸に私は彼の前歯を勢いよく引き抜いた。涙目の彼の口から血が溢れ出す。
「がああああああああああああああああ!!!!」
ふふ…よく叫ぶ人…
すかさず私は彼の背後に回り、右腕を捻りあげる。
彼には既に抵抗する意志はない様子だった。泣きながら何かを呟いている。
私はそんな彼を目に焼き付けるように見ながら、その関節を痛打した。骨が折れる感触が伝わってくる。
「ぐうあああああああああああ!!ああああああああああああ!!」
彼は声を搾り出すかのように叫んだ。
「これで今日のメニューは終了です。おつかれさまでした。」
私の目からは何故か涙が溢れていた。感動で今にも胸が張り裂けそうになっていたのかもしれない。
これからも頑張っていきたい。この時私は、そう思わせてくれた大谷さんへの感謝の思いでいっぱいだった。
***
いくつかのページを読み終えた時、彼女の唇からは自然と笑みが零れていた。
彼女はその忘れ物のノートを閉じ、由香利のロッカーに返してあげるべく仮眠室を後にした。
「ふふ…まだまだ指導が必要みたいね。」
そう小声で呟いた彼女は、瀬川凛その人であった。
END
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しかし彼に刑を執行しているうちに、私は確実にこの仕事を楽しく思えてきていた。
こんなに楽しいなら、これから先もやっていけると思う。
私は彼の顔をじっと見つめた。彼が弱い小動物のように見えた。
身体をぶるぶる震わせながら小さくなっていた。
彼の取調べを担当した凛先輩は、『強情を絵に描いたような人だった』って言ってたけど…正直、全く印象が違っていた。
今の彼は…ただ怯えるだけの小動物。絶対的な力に服従するだけの…ふふ…
私は可笑しくて仕方がなかった。今にも笑い出しそうになるのを堪えながら、私は彼に堂々と近付いた。
「お…お願いします…もう…もう…」
私は彼の顎を指先で優しく撫でた。こんなにも愛しさを感じるなんて思ってもみなかった。
許し難い大犯罪者…それなのに…
私は彼の口を片手で掴み、無理矢理口を開けさせた。無抵抗な彼の前歯をペンチでゆっくりと挟み込む。
「は…や…や…」
我慢できずに彼の頭を撫でる。身体を摺り寄せる。
…この感動をいつまでも覚えていたい…
そんな思いを胸に私は彼の前歯を勢いよく引き抜いた。涙目の彼の口から血が溢れ出す。
「がああああああああああああああああ!!!!」
ふふ…よく叫ぶ人…
すかさず私は彼の背後に回り、右腕を捻りあげる。
彼には既に抵抗する意志はない様子だった。泣きながら何かを呟いている。
私はそんな彼を目に焼き付けるように見ながら、その関節を痛打した。骨が折れる感触が伝わってくる。
「ぐうあああああああああああ!!ああああああああああああ!!」
彼は声を搾り出すかのように叫んだ。
「これで今日のメニューは終了です。おつかれさまでした。」
私の目からは何故か涙が溢れていた。感動で今にも胸が張り裂けそうになっていたのかもしれない。
これからも頑張っていきたい。この時私は、そう思わせてくれた大谷さんへの感謝の思いでいっぱいだった。
***
いくつかのページを読み終えた時、彼女の唇からは自然と笑みが零れていた。
彼女はその忘れ物のノートを閉じ、由香利のロッカーに返してあげるべく仮眠室を後にした。
「ふふ…まだまだ指導が必要みたいね。」
そう小声で呟いた彼女は、瀬川凛その人であった。
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