[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 女はその切れ長の瞳で君を見下ろし、
「ぐうぅ……」
 今度は腹を、ぐいと踏み付ける。
「もちろん、あなたは頑張ってきたよ。……だから報われない」
「な、にっ! ぐ……、あああぁ」
「迎合も、誇張も、あなたの弱さゆえ。不憫だね……、本当に……」
 すらりと伸びた長い脚が、さっきよりよく見えた。その脚を包む靴の底は、君の腹にじわじわと負荷をかけ、やがて、ずぶずぶと埋まっていく。圧迫感によって、君の言葉は断続的なものへと変わる。
「う、ぐぅ、うるさ、いっ!……、お、まえに、……ぐ。何が分か……っぐあ!」
 踏み躙りながら、彼女は舌を覗かせ、己の唇をペロリと舐めた。それからゆっくり、滔々と言葉を発する。まるで流麗な詩のようだ。
「あなたは結果的に、自分を苦しめただけ。期待する効果なんてなかった。むしろ、好かれようと思えば思うほど、そうなるように行動すればするほど、あなたからはだんだん人が離れていった。それは、その努力が、自己犠牲のうえに立っているから。自分のためではなくて、他人のための努力だから。利用されるだけされて、そのぶんだけ軽く扱われて、心の底では馬鹿にされて、あなたには不満や憎しみが積もって……」

「――それでも、あなたは、笑っていたんでしょう?」

「っ……!」
 慈愛に満ちた、それでいてどこか冷たさを帯びた視線が、君の心を貫いた。

 女はしゃがみ、君を優しく抱き起こした。目線の高さを合わせ、
「あなたがしてきたのは、逃げるための努力。不安を隠すための努力」
 君の耳元で、
「気に入られたいから、認められたいから、頑張った」
 囁いた。
 君は悔しくて、彼女の言葉をなんとか否定したくて、
「そんなくだらない奴らに気に入られて、こんな世の中に認められて、嬉しいもんか!」
 声を荒げた。
「……この世が腐ってるんだ。どうしようもなく!」
 そうするしかなかったのだ。もちろん、彼女にはその意味がよくわかっていた。
「それが答え」
 彼女は美しい微笑を湛え、君の顎を指先でくいと持ち上げた。そして、ふっ――、と君の耳に息を吹きかける。
 唐突なその行為に、君は戸惑った。

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