[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 貴女は、実に残酷な方でした。
 それ故、私にとっての絶対的な支配者であり続けていらっしゃるのでしょうね。
 上品で、清楚で、神々しく――
 まるで別次元にでもいるかのような、そんな錯覚に陥ったこともしばしばでした。

 父の死後、貴女があの殿方と家を出て行ってから、どれほどの時間が経ちましたでしょうか。私の時間は、あの時のまま……、止まったままです。貴女に恋い焦がれ、未だに、そこに留まっております。
 残念なことに、貴女から頂戴したお言葉の全てを思い出すことはできません。ただ、
「無様な子」
 と、笑みの中に光る冷徹な視線で私を粉々に砕かれたことだけは、今でも鮮明に覚えているのです。
 私に価値を与えてくださったことが、とても嬉しかったのです。
 おっしゃる通りでした。
 私は今でも、人間のように生きていることに罪悪感を抱いております。言葉を話すことですら、なにやら一廉の者のように振る舞っているようで苦しく、羞恥心に苛まれてしまいます。
 母上様。ご教授くださり、本当にありがとうございました。
 そのお言葉を頼りに、今、私は何とか生きております。

 貴女は、父との情事の際には、いつも私をお呼びになりましたね。そのときの貴女のしなやかな肢体や官能的な躍動と、まるで私がそこに存在しないか、存在することをとことん蔑んでいるかのような貴女の態度が混同し、ひとつの記憶となり、今も私を縛りつけているのです。
 まだどこかで、貴女の影を探しております。今でも、貴女にとてもよく似た姉様に褒めていただきたいと思うのです。
 姉様に懇願しては、光沢を湛えるブーツを嗅がせていただいたり、舐めさせていただいたりしています。姉様が殿方と交わる姿を座して拝見し、無視していただいたり、罵倒していただいたりしています。冗談のつもりか、貴女の気質に似たのか、
「ほら」
 と、爪先で小突かれたときなどは、欣喜雀躍の思いに震え、その快楽に昏倒してしまうほどです。
 いずれにおいても、謝辞を申し上げております。もちろん、心より。

 ですが――

 きっと私の瞳は、いつでも、あのクリスマスの日を見ているのだと思います。
 心の底に、あのブーツがあるのだと思います。
 決して消えない。決して褪せない。
 それが、私の真実なのです。


 虚無感と渇望。
 貴女が下さった、永遠のクリスマスプレゼントです。



END

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