[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 誠一は、子猫の身代わりになった。

 はち切れんばかりに膨れ上がった自分の陰茎を、誠一は恥じた。
「ぐうっ!」
 彼の腹に深く埋まったのは、先ほど履いた愛華のリボンバレエシューズの爪先だった。
 それは、
「……うぇっ――、あぐ……」
 ひどく、重かった。まるで、トゥシューズの機能を備えているかのようだ。
 愛華はその美しい顔に微笑を湛え、目下に見る誠一が咳き込み、悶え苦しむ様子を、静かに堪能していた。
 子猫は今や、誠一の手作り小屋の中で、何事もなかったかのように眠っていた。

『何を潰したら、お父さんは嬉しい?』
『と、……と、父さんを――』

 とっさに出た言葉だった。
 誠一の言葉を耳にした瞬間、愛華はその表情をほころばせた。それとわからぬほどわずかに下へと首を曲げ、黒光りする鋭い瞳で彼を見下ろす。子猫が彼女の足から解放されたのは、彼の感情が解放されたこの瞬間だった。
 子猫を助けるために――それは、あながち嘘ではなかった。が、言い訳だ。誠一は決して、ただ犠牲になったわけではない。彼は、どこかで望んでいたのだ。

『じゃあ、靴、持ってくるね』

 室内だ。だが誠一は、愛華の言葉に違和感のひとつも抱かなかった。
 誠一の中に確かにあった、認めたくなかった感情、押し殺してきた感情、目を背けてきた感情、言い得ない感情。阻害していたのは、常識と、道徳的規範と――。だが、今となっては、そんな障害はどこにもない。
 具現化した誠一の渇望世界。それが今、彼の眼前に広がっていた。
 だが、
「がっ!……ぐ、あああ!」
 そこは彼が思っているほど、甘美なだけの世界ではなかった。
 誠一は蹴り上げられた顎を押さえ、床の上をのた打ち回った。
「硬いでしょ、これ」
 そう言って、愛華は自らのシューズを愛でるように撫でた。先日、母――麻美子から買ってもらったものだ。大切なもので父を喜ばせることができる。彼女にとって、おそらくこれ以上に嬉しいことはないのだろう。くすくすと、しきりに笑声を漏らす。
 這いつくばった誠一が、ようやく顔を上げた時、
「どれくらい硬いかっていうとね……」
 愛華はトンと跳ね、彼の携帯電話のヒンジ部に、両足の爪先で着地した。
 彼女の足下に、ひとつのガラクタが出来上がった。

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コメント
この記事へのコメント
誠一は子猫を助けるために自分が責められる事を選んだのですね。本心では責められたいという気持ちもあったようですが・・・相手が実の娘なので、その気持ちを認めたくなかったのでしょうね。自分ではそう思いました。
2011/05/06(金) 12:46 | URL | ひらき #k62HVzjU[ 編集]
すばらしい。娘の残虐性は、母親の血を受け継いだのだろうか。父に地獄を見せるための靴を買え与えるとは、おっといかん勝手な想像。ただ母娘による残虐プレイなどは、個人的によく妄想してしまいます。それと名門女子高生の路上喫煙を注意したおやじがその女子高生達と女教師に拉致られ地下室で拷問死を迎えるなど。愛華様とことんお願いします
2011/05/06(金) 20:34 | URL | でぶ #-[ 編集]
ひらきさん。
人間は、日常の中で様々な葛藤場面に遭遇しますね。私はそんな心情を扱うのが大好きなのです。
ひらきさんはいつも、心情に寄り添ったご感想を下さいますね。ありがとうございます。
「逆リョナ」を基盤に、これからも私なりの表現・描写を追求していきます。
2011/05/07(土) 11:07 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
でぶさん。
お褒めの言葉、そして愛華へのご期待と敬意の表彰、ありがとうございます。でぶさんはもう、愛華の虜ですね(笑)
遠慮なく想像してください。それだけ物語に浸ってくださっている、と解釈しておりますので。
この父と娘がこれからどう関係を紡いでいくのか、最後までご覧いただけたら幸いです。
2011/05/07(土) 11:10 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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