[18禁] 逆リョナ系SM小説サイト  ~美しき女性たちの狂気~
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 ――背は高くなったかな?
 静かな校門の前で、誠一は大きく二度、深呼吸をした。
 娘に会える。そう考えただけで、誠一の拍動が速くなる。楽しみで仕方がないのだ。
 離婚して早五年。
 誠一は、麻美子と愛華の関係に配慮し、なるべく接触を避けるようにしてきた。麻美子のメールの様子が気がかりでなかったわけではないが、いざここへ来てみれば、期待がそれを大きく上回るのも無理はない。
 彼は瞳を輝かせ、
「はああぁ、ふうぅっ……、……はああぁっ」
 再び、今日何度目になるかわからない深呼吸をした。
 もともと神経質で臆病な性格だ。学校の前に立つ――ただそれだけのことで、彼にかかるプレッシャーは相当なものだった。とは言え、別に疚しいことがあるわけではない。堂々と中へ入って職員に事情を説明すれば、あるいは効率的なのかもしれない。だが、そんなことにすら、彼は二の足を踏んでしまう。
 ――生徒たちに変な目で見られたら……?
 ――緊張してうまく説明できなかったら……?
 ――不審者扱いされたら……?
 そういった様々な不安が、先に誠一の頭を埋め尽くしてしまうからだ。そのため、彼は未だこの校門前で、期待とともに、所在なく立っていたのだった。

 やがて、チャイムが鳴った。
 誠一はなんとなく落ち着き、安堵の息を吐いた。響く鐘が、耳に障る雑音の数々を、少しでも消してくれるような気がしたからかもしれない。規則的な音に、しばし身を委ねる。
 しかし、彼の安息も束の間のことだった。
 授業を終えた生徒たちが、ぞろぞろと校舎から出てきたからだ。時刻は既に夕方。下校を告げるチャイムの音だったことに今さら気付き、誠一はあたふたと校門周りをうろつく。同時に、彼は自分のその行為が本格的な不審者のそれに近いと察し、今度はポケットに手を入れて、傍に立つ樹を眺めているだけの人のふりをする。それでも、出てきた生徒たちの中に娘らしき人物がいないか、ちらちらと瞳だけを動かして確認する。
 だが、誠一が思っているほど、生徒たちの目は彼に向けられはしなかった。ただ下校する者と、校舎周りに残る者とが存在するだけだ。幸い、下校したのは全て男子生徒だった。
 誠一は気を落ち着けようと、再び深呼吸をした。見れば、自分の他にも、何人かの大人の男女がそこここを歩いている。彼は自嘲し、あらためて、まだ残っている生徒の群れの中に目を遣った。

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コメント
この記事へのコメント
娘に会える事を楽しみにしている父が、後にその娘にどのように責められるのか想像すると、とても面白いです。
2011/04/23(土) 16:11 | URL | ひらき #-[ 編集]
どうぞ、世界に浸ってください。
ひらきさん。いつもコメント、ありがとうございます。
熱情がひしひしと伝わってくるようで、大変感激しています。
そして私は、お言葉に調子づき、ついまた加速更新してしまう――、と。
私の悪い癖です(笑)
楽しみながら、いろいろとご想像いただければと思います。
2011/04/24(日) 00:38 | URL | ryonaz #mLlZp4Zg[ 編集]
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