Black Onyx [ブラックオニキス];2011/ 06の記事一覧

ここでは、Black Onyx [ブラックオニキス]での 2011年 06月 に掲載した記事を表示しています。
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
有名な、アメリカ合衆国の発明家、トーマス・エジソン氏。
彼が蓄音機を発明した目的は、意外にも「遺言」を残すためだったとか。
それとわからずに、世紀の大発明が成される。偶然の産物。
何だかすごくロマンチックだなぁ、と感じます。

と、そんな大袈裟なものではありませんが――、
当方、「逆リョナ系SM小説サイト」と銘打って運営しておりますが、意外にも、
◆小説:その他◆――に、多くの賛辞、ご感想を頂いており、大変嬉しく思っています。
逆リョナに直結しない内容も多いカテゴリー。
「小説」という体すら成していない作品も多いカテゴリー。
直接表現より精神描写等に重きを置いている物語も多いカテゴリー。
サイト運営の観点から見れば、このカテゴリーは蛇足。私の思いつき、という偶然の産物です。
にも関わらず、これまでこちらに頂いたメールは本当に数多く、私自身、驚いております。
お言葉も、励ましや応援、熱心な想い等、温かいものばかりで、大変励まされています。
あらためて、皆様にお礼申し上げます。ありがとうございます。

これからも、いろいろとご協力いただけたら嬉しいです。
どうぞよしなに。

○ 拍手のクリック → ◆記事右下のボタン◆
○ ランキングバナーのクリック
  → FC2Blog Ranking
○ コメント → ◆各記事のコメント欄◆
○ アンケート回答 → ◆アンケートページ◆(※投票停止しました。)
○ メールでのご感想など → ◆ブラオニメールフォーム◆
逆リョナ@wikiへの情報提供 → ◆逆リョナ@wikiメールフォーム◆ (匿名可)

Back | Novel index | Next
 どれだけの時間が経っただろうか。
 動けなくなった彼のまわりに、少しずつ、別の猫たちが戻ってきた。
 ある者は、彼に引っ掻かれた傷跡を見せつけ、同じ場所を抉った。
 ある者は、彼の無様な様子を見ながら嘲り、罵った。
 ある者は、彼の動けない様子を真似て、地に寝転んでみせた。
 ある者は、彼を便器のように扱い、糞尿をまき散らした。
 ――笑いの渦。敵意の渦。蔑みの渦。
 そこから逃げたくて……、
 でも逃げられなくて……、
 たかだか猫相手に逃げるなどという行為が恥ずかしくて……、
 猫ごときから逃げるものか、と自分を奮い立たせて……、
 そうして……、
 彼は渾身の爪を振るった。
 ひどく鈍い。無論、周りを取り囲む猫たちになど、到底届かない。
「くそっ――、もう少し時間があれば、もっと強い虎になれたのに!」
 猫は、このタイミングを呪った。空を切っていた爪は、疲労からパタリと地面に落ちた。猫たちは、ここぞとばかりに爪を振るう。そのとき、庇うように、
『あなたは、猫だよ』
 一匹の猫が、
『弱い虎でも、強い虎でもない』
 彼に覆いかぶさった。
『――猫で、いいんだよ』
 彼にとって、一番聞きたくなかった言葉だった。けれど、彼の目からはなぜか、涙が溢れた。肉で隠したものをすべて見透かされているようで、潰せていない弱さを見抜かれたようで、彼は顔を伏せた。同時に、彼はその猫に惹かれていった。
 縋りつく彼を強く抱きとめた猫は、彼を思う存分、その腕の中で泣かせた。大声で泣く彼を哀れに思ったのか、さっきまで復讐心や嘲笑心をむき出しにしていた猫たちが、呆れ顔とともに、一匹、二匹とその場を離れていった。
 やがて、二匹だけになった。
 彼が泣きやんだとき、猫は抱擁していた手を放した。それでも縋りつこうとする彼の手を、猫は勢いよく振り払った。
「き……、君がいなかったら、僕はもう……立つこともできない。歩くことも、餌をとることも……」
 彼は泣き喚き、側にいてほしいと願った。だが猫は、ただひと言、
『猫なら、それくらいできるよ』
 そう言って微笑み、去った。
 彼は優しい猫を失った自分を憐み、泣いた。
 会いたいと願った。自分を救ってくれたあの猫に、また会いたい。会いたい。
 いつしかあの猫が、彼の中でかけがえのない、憧れの存在になっていった。
 同時に彼は、猫の言葉を思い出していた。
『あなたは、猫だよ』
「僕は、猫だ。猫なんだ。そして、憧れのあの子も猫だった。僕もあの子も、猫!」
 彼は嬉しかった。自分が猫であることが嬉しくてたまらなかった。
 だから、重い肉皮は捨てた。もう着ている必要などなくなったから。
 虎になりたいという思いも捨てた。だって彼は、あの猫のようになりたいのだから。
 猫だから、生きていける。
 身体が軽くなった。
 彼は四本足で大地を踏みしめ、一歩、また一歩と前へ進んでいった。



END

Back | Novel index | Next
 猫は虎になりたかった。
 大きく、気高く、強く、たくましく、美しい。猫はその存在に憧れ、いつしかそうなることが目標となり、そのために日々、努力を重ねていった。
 大きくなりたくて、餌をどんどん食べた。できるだけ、気高く振舞った。強く、たくましくなりたくて、自分の弱さから目を逸らした。指摘されれば怒り狂い、自分の弱さを潰すために、周りを攻撃した。そして自分の強さをアピールした。できるだけ、美しくふるまうよう常に心掛けた。
 やがて、肉の皮が彼を大きくした。
 やがて、他の猫に語っていったありもしない彼の武勇伝で、彼は気高さを保った。
 やがて、己を大きく見せようとする努力が実り、彼は己を強くたくましいと思い込んだ。
 やがて、彼は妄想の中で美しい虎になった。
 ――ほら、偶然、こんなところに鏡があるよ。ほらほら、見てごらん。
 猫は言葉を失った。
 ブクブクと膨れた全身は、気高さの欠片も映さない。脆弱さを隠すにはあまりにもブヨブヨで頼りなく、美しさを演出するにはあまりにも汚らしく、醜かった。
 そこにあった自分の姿は、あまりにもつまらないものだった。
 それでも猫は、その肉皮を着て歩いた。自分は虎だ。必死でそう思い込むことで、まわりの猫の嘲笑を嘲笑し返した。猫だと指摘されればやはり烈火の如く怒り、爪で抉って回った。まわりの猫が傷つき、倒れていく様子を見ると、強くなった自分が見えてくるようで心地よかった。だんだんと、彼の周りには猫がいなくなっていく。彼にとっては、それが誇りだった。
 自分は、猫が怖がる存在になった。
 自分は、大きくなった。
 自分は、強く、たくましくなった。
 自分は、美しくなった。
 ――そう。どの程度? もしかして、あそこにいる虎たちのように?
 目前に現れた虎の群れの中に一も二もなく跳び込んでいったのは、彼にとっては当然のことだった。だって、仲間だから。それ以上の理由など、彼には必要なかった。例え、虎にとっては彼が、単に分厚い肉皮に包まれた奇異な化け物であったとしても。
 猫は襲われた。
 あまりにも大きく、強い影たち。彼には、成す術がなかった。
 同じ虎だと話せば馬鹿にされ、悪意がないと話せば醜さを嘲笑われ、強さを見せようとすれば手も足も出ず……。そうして、かろうじて生き延びた猫は、自分の努力の足りなさを嘆いた。
 もっと大きくなるために、餌を求めた。だが、肉皮がもっと厚くなるだけだった。
 もっと気高くふるまってみた。だがその分だけ、襲われたときの傷が痛んだ。
 もっと強く、たくましくなるために、むき出しの爪で歩いた。だが、彼のまわりにはもう猫がいない。
 もっと美しくなりたかった。だが、肉皮は決して彼をオシャレに飾ってはくれない。
 猫は悔しがった。
「自分は、弱い虎だ。弱い虎だ。弱い虎だ。もっと大きく。もっと強く――」
 とうとう猫は、動けなくなった。
 必死で身に着けてきた肉皮――もう、重くてピクリとも動かない。

Back | Novel index | Next
●美女で野獣 イダタツヒコ [小学館]
 5巻:腹責め(?)(※描写なし)、嘔吐、痙攣 (後→咳き込み)
 〃 :腹に打撃

●キックのお姉さん 稲井雄人 [小学館]
 1巻:腹に蹴り(カバン越し)、吹き飛び
 〃 :腹に蹴り(カバン越し)、白目 (回想)
 〃 :腹に蹴り(ボディプロテクター越し)、吐液、転倒
 〃 :腹に蹴り(カバン越し) (回想)
 〃 :腹に膝蹴り、苦悶


※注
 ・全て女から男への腹責めです。
 ・記載したキーワードは全て、私の見た限りの独断です。
 ・逆リョナ情報をお持ちの方は、ぜひお寄せください。
  (尚、「逆リョナ@wiki」に掲載する情報は、匿名をデフォルトとさせていただきます。)
  → ◆逆リョナ@wiki [ Gyaku-Ryona@wiki ]
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。