Black Onyx [ブラックオニキス];2010/ 11の記事一覧

ここでは、Black Onyx [ブラックオニキス]での 2010年 11月 に掲載した記事を表示しています。
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(ページ作成日 : 2011.04.26)
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いつもご愛読いただき、ありがとうございます。
多くのご来訪、コメント。約8000を数える拍手。ブログランクイン。
寒いこの時期にあっても、皆様方のぬくもりが心を温めてくださっているようです。
あらためて、感謝申し上げます。
これからも、Black Onyx [ブラックオニキス]を、どうぞよしなに。
 直接ここに赴いたことが間違い……?
 喉が擦り切れるような音を幾度も発しながら、修造は自問する。尤も、通常であれば多岐に及ぶ彼の思考も、理性の働く遑のないこの状況下ではあだ花だ。
 できるだけ苦しめるよう希望されていた。
 日と時刻を指定された。
 セッティングも彼女が行った。
 何より――、本人が死ぬことを望んでいた。
 麻耶の提示した条件を並べてみる。
 ――他に、どんな方法が考えられたというのか。
「げほおっ!……っ、ごふっ」
 屋外でがなる蝉の声も、修造には届かない。ただ、
「苦しい?」
 耳元で鳴る麻耶の静かな声だけが、修造の意識に働きかけていた。
「ど、どうし、っ……ごほっ!」
 疑問に思っていたのだ。
 誰に恨まれてもおかしくない職業柄だ。間違っても、天寿を全うできるなどとは思っていない。それでも、彼女の行為の理由を、意図を知りたかった。
「さあ、どうしてでしょうね?」
 ――なぜ。なぜだ。
 修造の言葉は、彼女の注ぐ絶え間ない水によって遮られた。
 水は生命の源。
 通説のように囁かれる、そんな言葉は嘘だと修造は痛感する。絶えず喉を打つ水は凶器そのものだ。本能が身の危険を告げる。
『吐き出せ!』
 身体の声は咳を要求し、同時に酸素を求めるよう促す。かろうじて呼吸をしてみても、酸素以上の水が体内に入り込む。再び咳きこみ、地獄のような苦しみが身を包む。それでも身体は命令を止めない。
『吐き出せ!』『呼吸しろ!』
 暇ひとつ与えてはくれない。行為をくり返したところで、苦しみは募り、増していくばかりだ。わかってはいても、彼に選択の余地はない。ただ酸素を求めて呼吸をし、そのたびに苦しみが重なる。苦しみを求めているような錯覚にも陥る。それでも彼は繰り返す以外にない。幾度となく。
 今や修造は、身体の指示を忠実に守る奴隷となっていた。



(To Be Continued...)

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