Black Onyx [ブラックオニキス];2009/ 12の記事一覧

ここでは、Black Onyx [ブラックオニキス]での 2009年 12月 に掲載した記事を表示しています。
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 一度も口に入れたことはなかった。
「ママ、今年もダメ?」
「うん……、ごめんね」
 もともと、年中行事のもつ、暗黙の強制力みたいなものが嫌いなのだ。家庭のことすら満足に手が回らないほど忙しいこの時期に、どうしてこんな集会に参加しなければならないのか。
 毎年、年末になるとそう思う。ましてや、あんな食べ物のために。
「何で謝るの?」
「あ、ううん。なんでもないの。今年もママの分の紅餅、食べていいからね」
「やったあ!」
 素直に喜んでくれる娘がいじらしい。が、同時に、何となく娘を騙しているようで申し訳ない気持ちにもなる。単純に、嫌い。気持ち悪い。それが私の本音なのだから。それでも、
「あっち、お皿二枚足りないよ」
「きな粉、あと半分くらい出してくれる?」
 私と同じくらいの年代の女性が、準備に勤しんでいる姿や、
「柔らかくなってきた!」
 女の子たちの輪に入って無邪気に、楽しげにはしゃいでいる我が子を見ていると、せめて母親としてできることはしてあげたい――そんな気になる。だからこそ、今年もこうして参加しているわけだが。
「もっと強く!」
 女の子たちが、代わる代わる杵を振り下ろしている。ひとり十回ずつ。皆が、自分の順番が来るのを今か今かと待っている。どの子の表情も、明るく輝いて見える。この段階でしっかりと原型を崩しておくことが、紅餅を美味しくするためのコツなのだそうだ。そのため、順番待ちをしている子も、
「それじゃあ、全然潰れないよ!」
「全部が赤くなるまでだよ!」
 必死になって声を上げる。それに煽られ、杵を持った子の勢いが増す。
 バキバキという鈍い音。悲鳴のような耳障りな音。赤、黄、茶、白、黒――石臼に溜まっていく、様々な色が混じり合った液体。それらの全てが彼女たちの興奮を高め、
「まだ音がしてるよ!」
「頑張って!」
 会場が熱気に包まれる。
 こういう団結心のようなものを狙っての行事だと思えば、決して悪い慣習ではないと思う。心なしか、今年はこれまで以上に活気に満ちているような気がする。
 ほほえましい光景に、自然と笑みが零れた。
 我が子のほうに目を遣れば、石臼の上を跳びはねている。最終段階担当のグループだ。杵でついた後、さらに素足で念入りに踏むことで、より滑らかにする効果があるのだとか。
 娘が汗だくになって臼から降りる。会場には座布団が敷かれ、既に配膳は終わっていた。
 満足気な面持ちで娘が私の横に座った時、ちょうど年越しのカウントダウンが始まった。

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マゾヒストの喜びのkazowkさんより、クリスマスプレゼントを頂きました。
寒さも忘れるほど、温かい贈り物。
すごく嬉しいです。kazowkさん、ありがとうございます!
※画像をクリックすると、拡大します。携帯の人はこちら→拡大


kazowkさんコメント…
 チョコレートケーキが苦手な女御主人様へ間違ってチョコレートケーキをクリスマスに持って行ってしまった、マヌケな奴隷。
 美しいサンタの衣装を着てお待ちの女御主人様から戴けるプレゼントは奴隷の涙と引き換えでした。
ryonazコメント…
 女性の肉感的な脚のラインが、とても印象的です。奴隷のためにサンタの衣装を纏うなんて、素敵な方ですよね。
 クリスマスにちなんだフードボウルが可愛いです。ちょっと欲しいと思ってみたり(笑)

kazowkさんのサイト 【マゾヒストの喜び】
マゾヒストの喜び
(過去の奴隷経験ブログ「女性の足下に跪く喜び」も必見です。)

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メリークリスマス。

皆様、よき聖夜を。

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 絶叫が止んだ。
 片田舎にあるアスファルトの道は、広大な田圃に囲まれていた。
 寒風が唸る。木々が狂ったように踊る。硬い霰が地面を叩く。このような日に、好んで外出する者などいない。だからこそ、その出会いは奇跡的とも言えた。
 ほのかな光を放つ外灯だけが、二人を照らしていた。
 ショートヘアの彼は、茶色を基調としたダウンコートを纏い、少し汚れたジーンズを穿いていた。紺のスニーカーが、地を染める雪の白に映える。
 彼の目線の先にいる彼女は、フードの付いた白いコートに身を包んでいた。端正な顔立ちだ。薄いアイラインの引かれた目の中で、大きな瞳が輝いている。鼻筋も美しく、桃色の口紅が、小さな口をより可愛らしく見せていた。時折、風に靡くロングヘアーが、その顔を隠す。黒い網目のストッキングで包まれた脚は、膝丈のブラウンブーツに覆われていた。高いヒールの分だけ、彼より背が高い。
 男と女。
 二つの影が重なり合ったのは、ちょうど外灯の下だった。
 彼女が払うように手を振り上げた時、彼の首元から赤い液体が勢いよく噴出した。同時に発せられた彼の奇声は、風の唸り声に混じっていく。
 みるみるうちに、彼女の全身は赤く染まっていった。
 血液の滴るバタフライナイフを手に、彼女は口元を歪める。
 脇腹、背中、腰、太股――
 彼女の振るう武器は、崩れゆく彼の各所に淡々と穴を開けていく。彼はそれに応えるように、その穴から赤い水を放出した。彼が地面に伏してもなお、彼女の手は止まらない。
 わずかに雪が積もり始めたアスファルトの上。
 彼の身体は、外灯の下で跳ね回った。その動きも次第に弱まり、ピクピクと痙攣を始める。彼が肉塊へと変わる頃、外灯の下の雪もまた、赤く、その色を変えていた。
 無言のまま、無表情のまま――、彼女はゆっくりと、彼の首にナイフを当てた。丁寧に、手際よく、黙々となぞっていく。彼女が線を引く度に、彼は首から音を立て、血飛沫を上げた。まるで、彼女に応えるように。
 一時間ほど、そうしていただろうか。
 やがて、彼の頭部が綺麗に切断された。ソレには既に、表情と呼べるようなものはない。
 彼女は彼の髪を掴み、その顔を覗き込む。彼女から感情らしきものが見えたのは、その時だった。嬉々とした表情を浮かべ、愛でるように、手にしたモノに頬を寄せる。

 私は、その全てを見ていた。――彼女の後ろで。

 彼女は、手にしたものを、そっと私へと差し出した。
 かの聖者の上着のように、彼女のコートは赤く染まっている。
 クリスマスプレゼントだと、すぐにわかった。彼女らしい贈り物だ。私はそれを、喜んで受け取った。
 プレゼントの濁った瞳は、虚空を見つめている。
 冷たい雪風が、夜空に響き渡った。まるで讃美歌のように。



END

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コミックマーケット77(冬コミ)が開催されます。(※終了)

●日程:2009年12月29日(火)~31日(木)
●場所:東京ビッグサイト

※詳細 → 「コミックマーケット公式サイト」

以下、参加されるリンク先サイト様です。(委託参加含む)

30NEKO.com  Count ECO's wanking  暗黒催眠空間

被愛僕主義社  AFJ  Fetish★Fairy

わかる範囲で掲載いたしました。順不同です。
(万一、掲載漏れがあるリンク先サイト様がいらっしゃいましたら、ご指摘ください。)
私は参加したことがありませんので、お問い合わせはご勘弁ください。
詳細は公式、または各サイト様にて。

一度は参加してみたい!……と、毎度、思うだけの作者です(汗)
参加される読者様方。寒気厳しき折柄、風邪などお召しになられませぬよう、くれぐれもご自愛くださいませ。

以上、ご紹介まで。
紹介文の通りです。
「奴隷に許されたのは、ただ受け入れることだけ」
何を今さら、という声が聞こえてきそうですが。

主の喜ぶ顔がみたい。主に心から楽しんでほしい。
――私自身は、それ自体が、マゾヒストのエゴだと解釈しています。
まして、
奴隷でいたい。傍にいたい。捨てられたくない。責めてほしい。
と――、その欲望は果てしないわけですね。
真にそれを望むなら、主に全てを委ねて……
「身体の苦痛を受け入れるだけ」
もし、それに耐える能力が無いのであれば、
……破棄される日を、ひたすら怯えて待つのみでしょうか(笑)

本作の悲しいM男クンは、我が身可愛さに、命令に背きました。
全うできなかったにも関わらず、おこがましくも……
奴隷でいたい。傍にいたい。捨てられたくない。責めてほしい。

女王様の見せた優しさは、彼にとって、とても残酷なものだったのかもしれません。
これから彼は、主に包み込まれた罪悪感から、
「心の苦痛を受け入れるだけ」――なのですから。

彼にとって幸福なのは、身体の苦痛か、心の苦痛か、それとも両方か。それはわかりません。

もうすぐクリスマスですね。
皆様は、どのような聖夜をお過ごしになるのでしょうか。
素敵な時間になるといいですね。

今後も、Black Onyx [ブラックオニキス]を、何卒よしなに。

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 気づけば、女王様の脚にしがみついていた。
 何が正しくて、何が間違っているのか。そんなことは、もう全くわからなかった。感じられない。考えられない。それでも僕は、そうしたかった。そうせずにはいられなかった。
「――……!」
 女王様の名を呼ぶ。
 主従関係を結んでから一度も口にしていなかった、彼女の本名。
 縋りつき、頬をすり寄せ、爪先にキスをし――
 腹の底から、何度も何度も叫んでいた。立ち上がり、ソファーに寝そべる彼女の胸に顔を埋め、救いを求め続けた。ただただ、彼女自身を求めた。
 失ったかに思えた感情が、堰を切って溢れ出してくる。
 ――愛しい。甘えたい。許してほしい。傍にいたい。認めてほしい。護ってほしい。
 湧き出てくるのは、ほとんど欲望ばかりだった。エゴに満ちた感情の向かう先は、女王様だった。僕の全てが、彼女へと向かっていく。
 うまく言葉が出ない。ただ、彼女の名を呼ぶことで、自分の気持ちをぶつけた。
 女王様は動かず、僕の好きにさせてくれた。僕は、力の限り彼女を抱きしめた。
 きっと、いや……、決して、許される行為ではない。それでも、止められない。
 女王様の手が、僕の頬を撫でる。そして彼女は、
「一番大事なのは、自分なんだね……」
 と、小さく囁いた。その声が、あまりに淋しそうな響きで――
 僕は、はっとして顔を上げた。
 女王様の、儚い微笑み。どこか悲しげな顔が、僕の脳裏に焼きついた。
 それは、ほんのわずかな時間だった。
 女王様は、すぐにその表情を収め、にっこりと笑った。優しい瞳で、
「いいよ。おいで」
 腕を大きく広げた。
 その胸に迎えられ、僕は女王様に身を委ねた。ぎゅっと抱きしめられながら、
「よく頑張ったね」
 耳元で聞こえた、温かい声。
 僕への同情だと、すぐにわかった。
 女王様の胸は、とても温かかった。でも……、だからこそ、僕は悲しくなった。
 己がために、ぬくもりを求めた。それが満たされた今、女王様の器の大きさにますます敬服することになった。自分の至らなさ、情けなさを痛感することになった。
 ――僕は、女王様の期待に応えられなかったのだ。
 目頭がつんと痛む。
 それでも、涙は流せなかった。罪悪感が、僕の涙をせき止めた。



END

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 動けなかった。
 言葉が見つからなかった。
 涙すら出なかった。
 ただ、女王様の慈悲だけを求め、縋りたい一心で顔を上げた。
 女王様は、淡々とグラスに飲み物を注いでいた。その様子はまるで、僕の存在自体を忘れてしまっているかのようだった。その時になって初めて、僕は、自分の犯した過ちの大きさを実感してきていた。
 僕の存在は、女王様に肯定されることでしか成り立ち得ないというのに……
 全身が震える。後悔の念がじわじわとこみ上げてくる。
 それでも僕にできたのは……、平伏し、また頭を床に擦りつけることくらいだった。
 耳を通じて、女王様の手が止まるのがわかった。
 ――僕を……見てくださっているのだろうか。
 にわかに期待が膨らむ。と――、その時、ぐいと手の甲を踏まれ、僕は安堵の息を吐いた。僕を包んでいた闇に、希望という名の光が差したような気がした。
「女王様……」
 唯一、それだけを口にして顔を上げた時、女王様は既に、フローリングの部屋へと移動していた。さっきと同じようにソファーに寝転び、グラスを片手に別の雑誌を読んでいる。
 単に、僕を踏み越えていっただけだった。
 そう――。僕は……、邪魔だっただけ。だから踏まれた。責めなんかじゃない。
 女王様の声が、頭の中で木霊する。帰っていいよ……。帰っていいよ……
 あまりに残酷なその言葉を、受け止めることができない。言葉の意味を理解することすら、心が拒んでしまっていた。
 胸が痛い。
 悲しい? 淋しい? 心細い? 虚しい? 切ない?
 きっと、どう問われても、僕の中に答えなどない。仮に、これが正解だと指し示されれば、おそらくその通りだと言うだろう。全てが正解なのだと言われても、反対に、全てが不正解なのだと言われても、その通りだと答えるだろう。
 心の中にポッカリと穴が開いて……とは、よく表現したものだが、それなら僕の場合は、心が無くなって……とでも言えばいいのだろうか。
 何も感じない。感じられない。
 くつろぐ女王様の姿を見ながら、僕はただ、静かにキッチンに座っていた。
 ――どうするべき?
 答えなど出ない。
 感じることすらできないクズに、どうして考えるなどという難しいことができようか。
 女王様の言葉だけが、頭を巡り続けている。
 帰っていいよ。帰っていいよ。帰っていいよ。帰っていいよ。帰っていいよ。

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 女王様の瞳の色が変わる。
 開け。――指先が、そう語っていた。
 女王様の顔から、すっと表情が消える。おもむろに、拳を握り締める。
 たったそれだけの動作なのに、僕を恐怖に陥れるには十分過ぎる態度だった。
 さっきの痛みが鮮明に蘇る。女王様の命令は絶対――そんなことはわかってる。でも、身体が言うことを聞かない。
 ――拳なんかで殴られたら……
 恐怖心だけが、みるみるうちに増幅していく。
 女王様の口元がにわかに歪む。一見すると、先ほどの微笑と同じようにも見える。だが、それが僕の絶望的な願い――幻想に過ぎないことも、僕にはよくわかっていた。
 命令の絶対。絶対の不実行。不実行は拒否。拒否の罪。罪への罰……罰、罰、罰!
「うあああっ!」
 気づくと叫んでいた。正常な思考など、とっくに麻痺している。その時の僕にできたのは、ただ頑なに股を閉じ、両掌で睾丸を包み込むことだけだった。
 と――、ふと、女王様の視線が、僕から外れた。そして――
「はぁ……」
 今度は、はっきりと聞こえた。紛れもない、うんざりした溜息だった。
 女王様は無言で立ち上がり、ソファーに横たわった。片肘をつき、おもむろに雑誌を開く。その表情からは、いかなる感情をも窺い知ることはできなかった。強いて言うならば、無関心……だろうか。
 どう声をかけたものかもわからず、僕はうろたえた。
 虚無感。喪失感。絶望感。戸惑い。焦り。困惑。様々な感情が入り乱れ、僕は行き場を失った迷い子のように、ただただ四つん這いのまま間誤付く。
 汚棒をそそり立てたまま、さり気なく女王様に近づいたその時、
「もう、帰っていいよ」
 雑誌から目を離すことなく、女王様はさらりと言った。
 耳を疑った。
 と同時に、突き刺すような痛みと苦しみが、胸をギリギリと絞めつける。
 女王様の言葉の意味するところがわからなかった。いや、受け止めきれなかったと言った方が、より正確だろうか。
 無表情のままキッチンへと向かう女王様を、四本足で追う。再び正座し、額を床に押しつける。今の僕にできる精一杯の意思表示のつもりだった。
「同じ事、二回言わせるの?」
 それが――、その時、僕の頭上へと注がれた言葉だった。

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 傍らにしゃがみ込む女王様を、僕は嬉々として見つめた。
 見事なまでのプロポーションが、瞳に食い入ってくる。襟ぐりの開いたニットのワンピースは、女王様の張りのある胸を輝かせていた。白く美しい胸元に、しばし魅入る。
 仰向けのままでいる僕に、女王様は優しい笑みを向けた。そして、僕の腹に拳を埋める。
 苦痛に呻く僕の声を聴きながら、女王様は再度、二回、三回――、と拳を振るい、今日初めて、声を上げて笑った。それは、確かに愉悦の表情だった。
 女王様は、もう片方の手の指先で、僕の身体をなぞっていく。
 肩から胸、臍から腰へ――
 次第に力強くなる指先が、僕の皮膚に爪を立てる。それは少しずつ、深く身体に喰い込み、そして、
「っ……くっ……」
 裂くような痛みを僕に与えた。血が出ているのかもしれない。そう感じた頃、
「ぐはあっ!」
 再び、反対の手が僕の内部を揺さぶる。
 痛い――。苦しい――。それでも、今の女王様の笑みを見ていると、僕は抗うどころか、興奮で息遣いが荒くなるばかりだった。やがて、身体を伝う指先は下腹部を通過し、
「ふ……あっ……」
 僕の陰茎に触れた。自分でも聞いたことがないほどの高い声が、喉から絞り出された。
 ビクビクと脈打つ醜いソレは、いつの間にか膨張を極めていた。
 女王様の嘲笑が聞こえた――と思った次の瞬間には、僕は悦楽の世界へと誘われていた。
 温かい指が、さわさわと陰茎に触れる。数本の指先が、主張を強めるソレを捕まえるかのように、すっと挟み込む。その指はやがて掌へと変わり、肉棒全体が抱擁される。そして、時にゆっくりと、時に激しく、ソレが上下に擦られる。
「はぁ……あぁ……あ」
 再度、僕の嬌声が部屋に響いた。快楽に悶え、愉悦に浸る。その時――
「ぐっ!……ぎぃああっ!」
 僕の中から、もうひとつの声が上がった。内臓を引きずり出されるような鈍い痛みに、僕は思わず身体を仰け反らせる。
 痛みの原因はすぐにわかった。女王様が、もう片方の手で、僕の睾丸を擦り合わせているのだ。きつい。それでも、最大限にまで漲った汚棒が力を弱めることはない。
 女王様は口元に冷笑を浮かべ、
「ぐああっ……、ひ、ぎいぃ!」
 さらに、睾丸を包んだ手の握力を強める。
 ――苦しい。苦しい!
 怒張するモノと高揚する欲情に反し、僕は強引に股を閉じた。

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 空気が震えた。
 かすかに聞こえた溜息と、ピタリと止まった女王様の足。
 僕は知っていた。それらは女王様の憤りを、静かに物語っているのだ。許されない失態。考えれば容易にわかることだった。今、僕が存在しているこの場所は……、女王様の部屋なのだから。
 身体が瞬時に硬直する。それから慌てて、床に零した涎を掌で拭う。
 謝罪の言葉を繰り返してみても、女王様の反応はない。――怖い。それでも、女王様の顔色がどうしても気にかかる。僕は床に膝を着けたまま、ちらりと視線を上に動かした。
 その瞬間――
「っ……ぐふううっ!」
 強烈な蹴りが、僕の鳩尾に叩き込まれた。
 重い。身体が持ち上がるような感覚だった。たまらず身体を丸める。腹を抱え、床の上を激しくのた打ち回る。視界が暗転する。呼吸すらままならない。涙が溢れてくる。それでも、逆流してくる黄水だけは、必死で内に留めていた。
 やがて、跳ね回る僕の身体は女王様に捕らえられ、仰向けに固定された。女王様の足が、喉にじわりと喰い込む。苦しい。徐々に体重をかけられ、僕は堪えきれずに咳く。
 ――すみませんでした。
 涙ながらに、僕は許しを乞うた。が、その謝罪は言葉にすらならない。ただ、喉から擦れた音が漏れるだけだった。頭に血が通わなくなっていくのがわかる。
 ――申し訳ありません。申し訳ありません。
 心の中で、何度も叫んだ。
 涙で潤んだ瞳に映る女王様は、嗜虐の表情を湛えていた。尤も、そんな風に見えたのは、僕の勝手な思い上がりなのかもしれない。――もしかしたら、僕の苦痛に歪む顔を楽しんでくれているのかもしれない……などと。それでも女王様は、確かに、冷たい微笑を浮かべていた。今の僕にとっては、それがせめてもの救いだった。
 女王様の足が喉から外された時、僕は、
「申し訳ありませんでした! ありがとうございます!」
 咳き込みながら、必死で謝辞を口にしていた。
 その時、くすりと笑う声が耳に届いた。それが、僕の不安を一気に吹き飛ばす。
 女王様は、先ほどまでと同じ表情で、僕をじっと見下ろしていた。許してもらえたのだ。楽しんでくださっているのだ。そのことが、何物にも代え難い喜びを、僕に与えてくれた。女王様の優しさが、心の奥にまで沁み込んでいく。
 女王様が、僕の口内についと爪先を押し込む。蠢く指先が喉に中り、嘔吐反射を起こす。口から出された足は僕の頬へと移動し、濡れた感触を伴って、じわじわと頭部を圧迫していく。負荷が大きくなるにつれ、痛みも激しくなる。
 その全てが、今の僕にとってはご褒美だった。

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 フローリングの床が、額を冷たく受け止めた。
 気高い存在を前に、全身で無抵抗の意を示す。それでも各所が小刻みに震えてしまうのは、緊張か畏敬か、恐怖か期待か――、あるいは、その全てによるものなのか。間違っても、全裸だから、などという馬鹿げた理由でないことだけは確かだった。
 ひたりと動く静かな音が耳をかすめ、張り詰めた空気が僕を縛った。
 身が凍る。鼓動が高鳴る。寒気とともに、じわりと汗が滲む。
 部屋全体に漂う圧迫感に耐え切れなくなった頃、
「ぐうっ……」
 背中にズシリと重みを感じた。
 視界の左隅に映ったのは、ネイルを紅く彩った、白くしなやかな足だった。その瑞々しく輝く柔肌が、今の僕には鋭い凶器に見える。持ち主はもちろん、僕の女王様だ。彼女は、携えたその武器で、
「うっ……、ぐああ……っ」
 じわじわと、僕の指先から手の甲、腕に至るまでを、執拗に踏み躙った。痛みから、自分の体勢が徐々に崩れていくのがわかる。そう感じた時には、
「ぐ!……ふっ」
 ひときわ強い衝撃が脇腹を襲い、僕はたまらずその場に横たわっていた。
 目前に現れた女王様の脚に、つい目を奪われてしまう。自然と持ち上がった視線が、脚のラインを捉える。丈の短いスカートが、艶やかな太腿を強調している。
 興奮が高まっていく。既に膨れている愚息が、漲りを増していく。
 そんな僕の野卑な目を叱責するように、
「ぐほおっ!」
 女王様は爪先を、僕の腹に深く突き刺した。そして、二発――、三発――、四発――
 淡々と、絶え間ない蹴りが続いた。僕は拙い謝辞とともに、苦悶の声を上げる。
 そこに女王様の言葉はない。ただ、決して抗えない圧倒的な支配力が存在しているだけだった。
 思わず腹を庇ってしまう僕の腕は、あっけなく蹴り払われる。不快の証。手が邪魔だというメッセージ。それらが肌を伝って、僕の中に響いてくる。
 手を下ろした僕に与えられたのは、さらに強い蹴りだった。体勢を変えぬよう意識しながら、
「うっ……、ぐはあっ! あぐう!……うえっ!」
 内臓を打たれる苦しみに身を委ねる。その合間を縫うように、
「ありがとうござ!……っは、……ございまっ……ぐうっ!」
 僕は必死で、日本語にならない感謝の言葉を繰り返した。
 いつしか僕の口の端からは、一筋の涎が垂れてきていた。

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●アラド戦記 ~スラップアップパーティー~ 原・NEOPLE/NEXON 画・上田キク [幻冬舎]
 腹にパンチ、胃液

●マケン姫っ! 武田弘光 [富士見書房]
 1巻:脇腹に肘打ち、苦悶
 〃 :腹を蹴り上げ、苦悶

●無限の住人 沙村広明 [講談社]
 19巻:腹(?)を脚で圧迫、泡吹き
 〃 :腹に後ろ蹴り、咳き込み、吐血(?)

●NEEDLESS 今井神 [集英社]
 10巻:内臓に圧力攻撃、吹き飛び、吐血、出血、白目、死(?)
 〃 :腹にパンチ、吐血、死(?)

●ヤニーズ 哲弘 [秋田書店]
 1巻:腹にパンチ(?)、白目、気絶、吐血(?)
 〃 :腹にパンチ(?) (上記回想)


※注
 ・全て女から男への腹責めです。
 ・記載したキーワードは全て、私の見た限りの独断です。
 ・逆リョナ情報をお持ちの方は、ぜひお寄せください。
  (尚、「逆リョナ@wiki」に掲載する情報は、匿名をデフォルトとさせていただきます。)
  → ◆逆リョナ@wiki [ Gyaku-Ryona@wiki ]
●薬師寺涼子の怪奇事件簿 原・田中芳樹 画・垣野内成美 [講談社]
 3巻:腹に蹴り、苦悶
 〃 :腹に後ろ回し蹴り、吹き飛び、涎
 5巻:腹に蹴り、吐血、転倒
 〃 :腹に蹴り、転倒、気絶
 〃 :腹にパンチ
 〃 :腹(?)に蹴り、吐血
 6巻:腹に後ろ蹴り、吐血

●ヤンキー君とメガネちゃん 吉河美希 [講談社]
 14巻:腹に蹴り(間接的)、吹き飛び、吐血

●屍姫 シカバネヒメ 赤人義一 [スクウェア・エニックス]
 11巻:脇腹(?)にパンチ(?)
 〃 :腹に肘打ち、胃液、白目


※注
 ・全て女から男への腹責めです。(※一部、性別不詳キャラクターあり)
 ・記載したキーワードは全て、私の見た限りの独断です。
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